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薄毛や抜け毛は、遺伝による影響が深くかかわっていると考えられています。薄毛治療ではこの遺伝子についての検査が行われることがありますが、現在では自宅で安価に行うこともできます。
そこで今回は、AGAの遺伝子検査についてご紹介します。薄毛で悩んでいる方は、遺伝子検査を適切に利用して自分の体について理解を深めましょう。
そこで今回は、AGAの遺伝子検査についてご紹介します。薄毛で悩んでいる方は、遺伝子検査を適切に利用して自分の体について理解を深めましょう。
薄毛と遺伝の関係
薄毛になりやすい体質が遺伝することは、現在では一般的な事実として知られるようになりました。薄毛には、男性ホルモンが関係していることをご存じの方は多いと思います。男性ホルモンの中でも、テストステロンが5α-リダクターゼと結びつくことで分泌されるジヒドロテストステロンが髪の育成を妨げるホルモンです。
そして、ジヒドロテストステロンからの影響をどれだけ受けやすいかをつかさどっているものがアンドロゲンレセプター(アンドロゲン受容体)で、この受容体の感受性の強弱が母方の祖父からの遺伝に影響していると考えられています。そのため、遺伝は薄毛に関係するといわれているのです。
AGAの遺伝子検査とはどんなもの?
AGAの遺伝子検査とは、DNAを形成しているCAGとGGCという塩基配列が何回繰り返されているかを調べることによって、アンドロゲンレセプターの男性ホルモンに対する感受性の強さを数値化する検査です。CAGとGGCのリピート数の合計の基準値は38で、それよりも数値が小さければ男性ホルモンに影響されやすいためAGAのリスクが高く、大きければ男性ホルモンに影響されにくいためAGAのリスクが低いと判定されます。
検査方法には、血液を採取する方法や毛髪や爪などを採取する方法、口腔内の粘膜を採取する方法などがあり、いずれの場合も、検査にかかる期間は約1カ月です。
AGA遺伝子検査を受ける場所と費用相場
AGA遺伝子検査を受けられる場所としては、AGA治療を行っている専門クリニックが挙げられます。クリニックで検査を受けると、結果について医師から説明を聞けるため、安心感を得られるでしょう。その一方で、郵送の遺伝子検査キットを利用する方法もあります。結果に違いはありませんが、検査結果などを人に知られる心配がないため、プライバシー面が気になる方でも気軽に検査を受けられることがメリットです。
検査費用の相場は、クリニックでは2万円~、検査キットを使って自分で郵送する場合では1万円~となっています。
遺伝子検査で分かること
AGA遺伝子検査を受けて分かることには2つあります。男性ホルモンの感受性の強さ
AGA遺伝子検査では、CAGとGGCという塩基配列を調べることで男性ホルモンの感受性の強さが分かります。感受性が強ければ、それだけ男性ホルモンの影響を受けやすいということであり、AGAを発症しやすいと考えられています。しかし、男性ホルモンの感受性が強いからといって必ずAGAを発症するとは限りません。自分自身の傾向を知り、今後のケアに役立てましょう。
フィナステリドがAGA治療に有効かどうかが分かる
男性ホルモンの感受性の強さが分かることで、AGA治療に使われるプロペシアという薬の効き目があるかどうかも判断できます。プロペシアの主成分であるフィナステリドという成分は、男性ホルモンであるジヒドロテストステロンを抑えるための薬です。男性ホルモンの感受性が強い体質の人は分泌される男性ホルモンの量も多いため、フィナステリドの効き目も強くなるといえます。
したがって、AGA遺伝子検査をしておけば、その後の治療を進めて行く上での指針を得られるでしょう。
おわりに
今回は、遺伝子と薄毛の関係およびAGA遺伝子検査についてお伝えしました。AGAは遺伝によって発症する可能性もあります。そのため、遺伝子検査によって将来的なリスクについて知っておくと、今後の対策をしやすくなるでしょう。また、AGA治療薬の成分であるフィナステリドが有効かどうかを確かめることで、具体的なAGA対策を考えることもできます。
しかし、体質的に男性ホルモンの感受性が強いからといって、必ずしもAGAを発症するとは限りませんし、その逆のこともいえます。ただ、自分の遺伝的な体質を知る上でAGA遺伝子検査は役立つため、AGA治療の過程で遺伝子検査を利用してみてはいかがでしょうか。