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赤ちゃんは、一時的な脱毛を経て、新しい髪の毛が生えてきます。抜け毛の量が多いと戸惑うかもしれませんが、多くの場合、心配いりません。今回は、赤ちゃんの抜け毛・薄毛の原因と対策、対応の際の注意点をご紹介します。
赤ちゃんの抜け毛で考えられる原因
赤ちゃんの抜け毛、頭皮が薄いなどの症状は、ごく自然に起こる生理現象といえます。そのため、抜け毛や薄毛などは、ほとんど問題ありません。ただし、中には湿疹や保湿不十分、かきむしりなどがあるため、頭皮の細かいチェックも大切です。新生児生理的脱毛
生まれたての赤ちゃんには、「胎毛」という産毛が生えています。胎毛は生後3カ月頃から徐々に抜け落ちていきますが、新しい髪の毛に生えかわるための準備段階なので、心配する必要はありません。この生えかわりにみられる一時的な脱毛を、新生児生理的脱毛といいます。乳児期後頭部脱毛
赤ちゃんが寝た状態で首を動かし、床との摩擦で後頭部の髪の毛が抜け落ちる症状を「乳児期後頭部脱毛」といいます。乳児期では寝た状態で頭を床にこすりつけたりすることが多いため、髪の毛がすり切れやすくなります。寝る姿勢がよくなるにつれ、次第に改善するため、これも大きな心配は必要ありません。保湿不足、湿疹、自分で髪をむしる
保湿不足や湿疹などの皮膚状態の悪化によって髪の毛が抜けるケースもあります。また、赤ちゃん自ら髪の毛をむしることもあるかもしれません。原因としてストレスを指摘する声もありますが、髪の毛に興味をもって触るうちに抜けてしまうことが多いようです。対応策は?
赤ちゃんの髪の毛が抜ける原因はさまざまです。原因に応じて適切に対処することが大切となります。保湿対策
赤ちゃんの肌は大人と比べると乾燥しやすいのが特徴です。そのため、ベビークリームなどを塗って保湿対策をしましょう。湿疹対策
乾燥肌になりやすい赤ちゃんは、「脂漏性湿疹」への対策が必要です。赤いニキビができたあと、かさぶたに変わる症状で、上記で挙げた保湿対策が欠かせません。ただし、保湿しても改善がみられない場合は、小児科を受診しましょう。髪の毛から興味をそらす
赤ちゃんにとって髪の毛は興味対象のため、面白がって触るうちに抜いてしまうこともあります。興味をそらすためにも、おもちゃを見せたり音楽を鳴らしたりしましょう。乳児期後頭部脱毛対策
乳児期後頭部脱毛に対する有効な対策として、ドーナツ型枕の使用があります。中央にスペースがある枕だと後頭部とすり合う面がないため、摩擦による抜け毛を防止することが可能です。ただし、赤ちゃんによっては不慣れな枕は嫌うこともあるため、様子をみながら寝かせるようにしてください。対応する際の注意点
赤ちゃんの抜け毛予防に対応する際は、以下の点に注意してください。手袋の着用は避ける
赤ちゃんに手袋を着用させるのは、あまりおすすめできません。なぜなら、手指の発達の妨げになる可能性だけではなく、不衛生のもとになる可能性もあるからです。乳児は手をなめたりしゃぶったりする癖があるため、手袋がよだれまみれになってしまいます。髪の毛を触ろうとしたら、先にご紹介した音楽やおもちゃなど別の対策を試みてください。
生え変わりということを理解する
最初にお伝えしたとおり、赤ちゃんの抜け毛は毛の生え変わりに必要なプロセスであり、成長のしるしともいえます。大きな心配は無用で、新しく髪の毛が生えるまで温かく見守ってあげる姿勢も大切。そのうち自然と目立たなくなっていくので、なるべく気持ちに余裕をもつようにしてください。おわりに
今回は、赤ちゃんの抜け毛・薄毛の原因と対策、対応の際の注意点をご紹介しました。 生まれたばかりの頃に目立った赤ちゃんの抜け毛も、生え変わる中で自然と落ち着いてきます。そのため、髪の毛が薄くても慌てる必要はありません。ただし、湿疹など皮膚トラブルに原因がある場合は、ベビークリームなどの保湿対策を心掛けてください。