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「抜け毛が増えた」「髪の毛が細くなった」こうした頭皮の症状は、毛母細胞が何らかのトラブルを起こしている可能性があります。毛母細胞は、髪の毛の発育に重要な役割を果たしているため、この働きが弱まると薄毛につながることも。
今回は、毛母細胞とは何かについて着目し、薄毛との関係や毛母細胞を活性化させる方法などをご紹介します。
毛母細胞とは
毛穴の一番下には毛乳頭という組織があり、毛細血管を通して毛に栄養を運んでいます。この毛乳頭の周りを囲んでいるのが毛母細胞です。
毛母細胞は生体分子(BMPやエフリン)を介し、毛乳頭から栄養を受け取って細胞分裂を繰り返します。分裂によって細胞が増えると、次々に上昇。この細胞が毛穴から外に押し出され、角質化したものが髪の毛です。毛母細胞が順調に増殖することで、健康的な髪の毛が生え続けます。
毛母細胞と薄毛の関係は?
繰り返しの細胞分裂で髪を生成する毛母細胞ですが、何らかの理由で働きが弱まってしまうことがあります。
毛母細胞の働きを弱める原因としては、男性の場合、AGAの発症が挙げられます。男性型脱毛症とも呼ばれるAGAを発症すると、成長因子(BMPやエフリン)の放出が少なくなる一方で、脱毛因子(ジヒドロテストステロン)が放出されることに。脱毛因子が毛母細胞に働きかけ、細胞分裂を抑制してしまうのです。これ以外にも、ストレスや栄養不足、睡眠不足なども毛母細胞の働きを弱めることにつながります。
このように、さまざまな要因で弱まってしまう毛母細胞ですが、よほどのことがない限り完全になくなるということはありません。弱まってしまった毛母細胞でも、方法次第では活性化を取り戻し、再び健やかな髪を育てることが可能です。
毛母細胞を活性化するには?
毛母細胞を活性化し、薄毛を予防するためには以下の方法を試してみてください。
- 頭皮環境を改善する
- ストレスを溜めない
生活習慣の改善
毛母細胞の活性化や薄毛予防には、生活習慣の改善が大きく関わっています。そこで、以下のことを習慣づける、または頻度を多くすることで、毛母細胞を取り巻く環境の改善を目指しましょう。- たばこやアルコールを控える
- 適度な運動を習慣づける
- 十分な睡眠をとる
- 適度にリフレッシュして、ストレスを溜めない生活を送る
血行を良くする
先に述べたように、毛母細胞は毛乳頭の毛細血管から栄養を得ています。そのため、血行が滞ると必要な栄養や酸素が行き渡らず、健康的な髪を作ることが難しくなるでしょう。
特に、頭部の血管は下半身にある血管の10分の1程度の細さしかなく、血流の悪さの影響が出やすいのです。
血行を良くする方法としては、以下の3つがあります。
- シャワーだけで済まさず、毎日39度程度の湯船に浸かる
- 指の腹で押し揉むように、頭皮のマッサージをする
- 血行促進効果のある育毛剤を使用する
必要な栄養をとる
健康的な髪の毛を育てるには、さまざまな栄養素が必要です。亜鉛・タンパク質・ミネラル・ビタミンなどの栄養素が豊富な食物を、毎日積極的に取り入れるようにしましょう。
- 亜鉛:かき/ウナギ/レバーなど
- タンパク質:イワシ/豚肉/豆腐/納豆/卵など
- ミネラル:昆布/ワカメ/ひじきなど
- ビタミンB:小松菜/かぼちゃ/バナナなど
育毛剤の使用
育毛剤には、AGAの主因子であるジヒドロテストステロンを抑制するタイプや、血管拡張作用のあるもの、毛母細胞に直接働きかけて活性化を促す発毛タイプなど、さまざまな種類があります。自分の体質や頭皮コンディションに合う育毛剤を見つけ、毛母細胞の活性化に役立ててください。