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A.あります。むしろサブスク化を進める美容室は爆発的に増えてきています。
「サブスク」とは「サブスクリプション」の略語で、「定額制」や「定期購読」などを意味する今話題のサービス形態です。その多くは月額ごとの支払いです。
もともと昔から雑誌や新聞の定期購読に私たちは慣れ親しんでいるはずですが、さまざまな環境要因が整ってきたまさに今!さまざまな業界で急激なサブスク化が興っています。
ちなみに、さまざまな環境要因というのは、スマホの普及はもちろんのこと、高速通信網の安定化、流通の迅速化、ライフスタイルの多様化、各業界サービスの飽和化などが考えられます。
すでに音楽や映像のストリーミングサービスの会員になっているという人も多いでしょう。
サブスクの波は美容業界へ
サブスク化の波は美容業界へも広がっています。
とはいえ、美容室がサブスクを始めて大丈夫なの?と感じた人もいることでしょう。
まさに私が最初に抱いた感想と同じです。
なぜかというと、サブスクをいいことに毎日のように利用する客がいたら、美容師さんの人員が足りなくて経営が立ちいかなくなるのでは?と思ったからです。
ところが私の心配は杞憂だったようです。
業界としても勝算があるからサブスク化を推し進めるのであって、頭のいい人たちの頭の中にはすでに勝算の青写真ができていたのでした。
具体的にいきましょう。
美容室では次のようなサービス内容でサブスク化が始まっています。
美容室では次のようなサービス内容でサブスク化が始まっています。
その一つがたとえば、シャンプーとブローに特化した美容室がおこなうサブスクです。
アメリカなどの国では以前からこのような形態の美容室があったのですが、日本には最近まで存在しませんでした。
このシャンプー・ブローという組み合わせが、サブスクととても相性がいいのです。
なぜなら、まず美容室としてはカットやカラー、パーマの施術がないため、業務が簡素化して負担が減るとともに、目の前のお客様に集中することができるでしょう。
またそのお客様はおのずと常連となるため、会話がはずむとともに、よりお客様一人ひとりに合わせた満足度の高いサービスを提供できることでしょう。
一方で客としては、たまに行く美容室ではなかなか打ち明けられないような髪の悩みまで話しやすい環境をきっと得られます。
そして何より、プロの手によるシャンプーとブローが日常化することで、外見の満足度が上がるほか、これまで得られなかったリラクゼーション効果も期待できます。
自由度の高いサブスク
もう一つの例として、もっと自由度の高い美容室のサブスクサービスもあります。
それはポータルサイトの形態をとっていて、加盟店であればどこのお店でも一律の料金で施術が受けられるのです。
たとえば、前回は職場の近くの加盟店でカットをしたけれど、今回は家の近所の加盟店でカット&パーマ、というようなことがスマホでの予約一つで簡単におこなえます。
くり返しますが、料金は店が違っても一律です。
そのため私たち利用者としては、立地のほか、店の雰囲気や接客態度などを基準に、好きな美容室を自由に選ぶことができるのです。
これは美容室にとってもメリットがあります。
いっけん人気のある店と人気のない店では人気のある店のほうが忙しくなって損をしそうですが、そのあたりはうまく設計されています。
たとえばそれは、人気のある店はプラスアルファのインセンティブを享受できます。
かといって人気のない店であっても最低限の保障はされるのです。
そのため不当な価格競争に陥ることなく、全力で目の前のお客様に集中できるでしょう。
さらにはサブスクの加盟店には実務的なメリットもあります。
たとえばすべてのお客様をサブスク利用者にかぎった場合、店舗で毎日おこなう売上金の計算や管理が不要になります。
ほかにも、お客様のキャンセルに右往左往することもなくなるはずです。
ご紹介したサービス内容はほんの一例に過ぎません。
美容室のサブスク化は今後も加速すると思うので、ご自身で調べながら気に入った美容室のサブスクサービスを利用してみてください。