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気になる生え際に、最近増えてきた抜け毛。これらの症状を改善するためのアプローチ法として、食生活の改善や頭皮マッサージ、シャンプーの工夫などが挙げられます。
今回は、サロンで実施する頭皮ケアから、自宅で行えるセルフケアまで、幅広い視点から薄毛対策について考えてみます。
今回は、サロンで実施する頭皮ケアから、自宅で行えるセルフケアまで、幅広い視点から薄毛対策について考えてみます。
目次
薄毛・抜け毛と頭皮環境の関係
抜け毛の多い頭皮には、多くの場合何らかの症状が見られます。以下のような兆候があれば、薄毛や抜け毛につながるサインかもしれません。毛穴の詰まり
一般的に薄毛体質の人は皮脂分泌が過剰であり、毛穴に余計な脂や汚れがたまりがちです。皮脂が過剰に分泌されると毛穴に詰まりが生じ、毛母細胞に悪影響を及ぼします。毛根での細胞分裂が止まると、髪の毛の成長サイクルにも狂いが生じます。特に男性は男性ホルモンの影響を受けて皮脂の分泌が活発となるため、注意が必要です。血行不良
髪の毛の生成に必要な栄養分がきちんと補給されなければ、髪は細くなり、枝毛や切れ毛も増えてしまいます。栄養素が髪の毛や毛根に届かないのは、それを運ぶ血管の働きが悪くなっている可能性があります。かたよった食生活や運動不足、肌荒れやニキビ、炎症などで頭皮環境が悪化すると、血行不良を招き、薄毛の原因となる恐れがあります。雑菌の繁殖
頭皮や髪の毛にも、雑菌が潜んでいます。フケの原因ともいわれるマラセチア(皮膚常在菌)は、皮脂が多くなると繁殖し、大量のフケを生み出します。この細菌は女性より男性に多く見られ、特に20代・30代の若者は要注意。また、毛穴の中に角栓を多く持つと、ダニやアクネ菌などの繁殖を許し、デリケートな頭皮の肌に悪影響を及ぼします。皮脂は髪の毛や頭皮を外部の刺激から守るバリアの役割も持ちますが、過剰分泌を許すと雑菌繁殖の温床となってしまう恐れがあります。
乾燥
行きすぎた乾燥は必要な皮脂まで奪ってしまい、風やホコリ、紫外線などの刺激に弱い頭皮となってしまいます。また、「乾性フケ」と呼ばれるフケは、頭皮の乾燥によって大量に増加します。これは乾燥によって肌のターンオーバーが正常に働かず、古い細胞が固まりとなって剥がれ落ちる症状です。フケが増えると頭皮環境は不衛生になり、髪の毛の成長を妨害します。乾燥
行きすぎた乾燥は必要な皮脂まで奪ってしまい、風やホコリ、紫外線などの刺激に弱い頭皮となってしまいます。また、「乾性フケ」と呼ばれるフケは、頭皮の乾燥によって大量に増加します。これは乾燥によって肌のターンオーバーが正常に働かず、古い細胞が固まりとなって剥がれ落ちる症状です。フケが増えると頭皮環境は不衛生になり、髪の毛の成長を妨害します。その他の薄毛、抜け毛の原因
良い髪の状態とは?
健康的な頭皮は色が青白く、弾力性を保っています。毛髪にもツヤや張りがあって、太くしなやか。特におでこの生え際がしっかり生えそろっていて、根元の毛も丈夫そうに見えます。これは血流の状態が良く、安定的に栄養が毛根に届いていることの表れといえるでしょう。薄毛・抜け毛の代表的な症状
薄毛や抜け毛と一口に言っても、実はさまざまな症状がありその症状によって種類が分けられています。
男性型脱毛症(Androgenetic Alopecia:AGA)
成人男性のおよそ3分の1が悩んでいるといわれている男性型脱毛症(AGA)。男性で薄毛だと感じている方はまずAGAの可能性を探りましょう。
AGAはどの部分から薄くなってくるかによって、さらに3種類に分類されます。
額から薄くなるパターン(M字型)
額の生え際から後頭部にかけて徐々に進行する薄毛。こめかみ部分の髪の毛から抜けていくため、M字の形になりやすいことが特徴です。
頭頂部から薄くなるパターン(O字型)
頭頂部から円を描くように進行する薄毛。角度的に正面からは分かりにくく、知らない間に広がっていることもあります。抜け毛が円状に広がるため、O字型になることが特徴です。
前頭部から薄くなるパターン(U字型)
前から後ろにかけて進行するとう点ではM字型と似ていますが、中央部分からの後退も顕著なため、U字型になることが特徴です。
びまん性脱毛症
女性に発症するAGAであるFAGA(女性男性型脱毛症)のことです。基本的には女性、特に30代半ばを過ぎ更年期を迎えた方で、女性ホルモンが減少していたりストレスフルな生活を送っていたりすると発症しやすいといわれています。
髪の毛のハリやツヤが失われ、全体的に抜け毛が進行することが特徴です。
分娩後脱毛
妊娠中に増えていた女性ホルモンが、産後に通常の状態に戻ることで一時的に抜け毛が起こる症状です。産後であれば、どなたでも起こり得る症状です。
円形脱毛症
栄養不足などにより免疫力が低くなって、10円玉のような小さなコイン状の薄毛部分ができる薄毛です。コイン部分の周辺にある髪の毛も抜けやすくなります。
ひこう性脱毛症/脂漏性脱毛症
ひこう性脱毛症とはフケが発生して悪化した薄毛の症状です。フケによってかゆみや赤みが発生し、頭皮を自分で掻いてしまうことで頭皮環境が悪化し、さらに薄毛も進行するという悪循環に陥ります。
ひこう性脱毛症の明確な原因は分かっていませんが、フケの原因に皮脂が挙げられるため脂漏性脱毛症と密接な関係があるといわれています。
脂漏性脱毛症とは、皮膚常在菌のマラセチア菌が皮脂中の中性脂肪を活発に分解することで、分解された中性脂肪が肌への刺激となり、皮膚が炎症を起こすことが原因の薄毛です。
牽引性脱毛症
牽引性とは「何かに引っ張られることが原因」という意味です。つまり牽引性脱毛症とは、例えばポニーテールやお団子ヘアなど、ヘアゴムによるヘアスタイリングが原因の薄毛を指します。髪の毛を引っ張るスタイリングが原因のため、男性よりも女性に多い症状です。代表的な薄毛治療法は?
さまざまな薄毛の症状がありますが、具体的にはどのような治療法があるのでしょうか。AGA治療薬
AGAの場合は薬の服用による薄毛治療法があります。薄毛や抜け毛に有効といわれているミノキシジルという成分が含まれる薬を服用することで、発毛と脱毛予防に効果があるとされています。
毛髪再生メソセラピー
毛髪再生メソセラピーとは、植毛や単なる育毛ではなく、細胞レベルから髪の毛を強くたくましいものに成長させる治療法です。具体的には、注射などによって体内に治療薬を投与し、体内から頭皮や髪の毛の状態を改善していきます。
成長因子(グロースファクター)
成長因子(グロースファクター)とは、細胞の働きを活発にするタンパク質の総称です。さまざまな成長因子がありますが、中でも髪の毛に関係する成長因子を利用することで、薄毛治療になると最近注目されています。
具体的な成長因子には、
1.頭皮の血行を良くするVEGF(血管内皮増殖因子)
2.細胞の活性化や毛乳頭の維持・増殖に関わるIGF(インスリン様成長因子)
3.髪の毛のもとになるケラチン細胞を活性化させるKGF(角質細胞増殖因子)
4.ヘアサイクルの乱れを整えるHGF(肝細胞成長因子)
などがあります。
具体的な成長因子には、
1.頭皮の血行を良くするVEGF(血管内皮増殖因子)
2.細胞の活性化や毛乳頭の維持・増殖に関わるIGF(インスリン様成長因子)
3.髪の毛のもとになるケラチン細胞を活性化させるKGF(角質細胞増殖因子)
4.ヘアサイクルの乱れを整えるHGF(肝細胞成長因子)
などがあります。
サロンを利用した特別な頭皮ケア
美容サロンを利用した頭皮ケアもあります。代表的なのが育毛サロンと、ヘアサロンのヘッドスパです。育毛サロンを利用
育毛サロンで実施される主な施術は以下のようなものです。スチーム | 頭皮にスチームを当て、毛穴に詰まった皮脂を落としていきます。 |
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皮脂揉みだし | 頭皮マッサージが血行に作用し、毛穴の皮脂を除去します。 |
育毛剤 | スチームやマッサージで頭皮の状態がある程度改善されたら、育毛剤を塗布し、発毛・育毛促進を狙います。 |
これらの施術に要する費用は、サロンごとに料金体系が異なるため、一概にはいえないものの、大まかな相場として1回あたり5,000円程度といわれます。
ヘッドスパ
ヘッドスパとは、血行促進を目的とする施術です。ヘアサロンでは、頭皮のコンディションに悩む男女にヘッドスパのメニューを実施するところもあります。代表的なヘッドスパの種類は以下の通りです。炭酸ヘッドスパ | 血行促進作用のある炭酸水を利用したスパです。細胞分裂を促し老廃物を除去するなど、肌のターンオーバーに働きかけます。 |
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オイルヘッドスパ |
オリーブオイルや椿油などを使用したヘッドスパ。フケや白髪の多い方におすすめの頭皮ケアです。 |
超音波ヘッドスパ |
超音波振動で毛穴の詰まりを除去します。皮脂の過剰分泌で悪化した頭皮環境を改善してくれます。 |
クリームスパ | インドネシアのサロンで評判の高いマッサージ施術。使用オイルをお好みに合わせて選び、髪と頭皮全体をマッサージで刺激します。リラクゼーション効果もある施術です。 |
これもまた、料金は美容室によって異なるので確実なことはいえませんが、単体メニューだと5,000円程が相場といって良いでしょう。どれくらいの頻度で通うかは利用目的によって異なるので、美容室の施術担当に相談してから決めるのがベストです。
日常で行う頭皮ケア~シャンプー
フケやかゆみ、地肌の荒れなどは、肌に合わないシャンプーによって引き起こされることもあります。正しいシャンプーの選び方と方法を押さえることも大切な頭皮ケアのひとつです。シャンプーの選び方
頭皮のコンディションや体質に合わせたシャンプー選びがポイントです。それを踏まえたうえで、頭皮ケアに適したシャンプーをチョイスするといいでしょう。以下の「オーガニックシャンプー」「アミノ酸系シャンプー」は、薄毛・抜け毛が気になる方に注目されています。オーガニックシャンプーは、その名の通り有機栽培で作られた植物成分配合の無添加シャンプーで、肌にも髪の毛にもやさしく、頭皮がデリケートになっている人におすすめ。しかし、中にはオーガニックシャンプーの中には防腐剤が含まれるものもあるので、無添加シャンプーに限定したい人は、含有成分をチェックしてから選ぶと良いでしょう。
アミノ酸系シャンプーもまた、頭皮にやさしい点が特徴です。刺激の強いラウレス酸などが含まれておらず、肌に負担の大きな成分がカットされているため、かゆみやフケなどに悩まされている方にもおすすめです。
シャンプーの方法
シャンプーで大切なことは、しっかり泡立てること。泡立てネットなどを使うと良いでしょう。シャンプーの量は、1プッシュから2プッシュくらい。また、直接原液を使うのは避けてください。お湯で薄めて泡立ててから使うようにしましょう。洗うときは、頭皮をマッサージするように洗います。指の腹で、やさしく刺激を与えてください。頭皮にシャンプーの洗い残しがあると炎症や肌荒れの原因にもなりますので、洗い終わりのすすぎも重視しましょう。
朝シャンの注意点
朝シャンを行う際は、シャンプー剤は使わず、お湯のみで洗う湯シャンで実施してください。夜にシャンプーをせずに眠ると頭皮環境の悪化を招きかねません。またシャンプーのしすぎも、必要な皮脂まで取り除いてしまいフケや毛穴詰まりの原因となる恐れがあります。お湯のみで洗う湯シャンであれば、頭皮の表面を守る役割の皮脂を落としすぎず、肌へのダメージも軽減できます。
日常で行う頭皮ケア~髪を乾かす方法
ぬれた髪の毛を完全に拭き上げたつもりでも、きちんと乾いていない場合もあります。髪の乾かし方にはどんな方法があるのでしょうか。自然乾燥の頭皮への影響
自然乾燥にはドライヤーの熱を使わず髪へのダメージを軽減できるといったメリットもあるのですが、薄毛・抜け毛を引き起こすリスクもはらんでいます。髪を長時間ぬれた状態を放置することによって、雑菌の繁殖を許し、髪の毛の保護膜であるキューティクルがはがれやすくなってしまいます。また、頭皮が冷え血行が悪くなり、髪の毛の成長を妨げてしまうことも考えられます。
タオルドライの方法
タオルで拭き上げるタオルドライですが、いくつか注意ポイントがあります。髪の毛は摩擦に弱い構造ですので、乱暴に強くこすらないことが大切です。タオルドライで髪を乾かすときは、吸水性の高いタオルを使用します。例えば、マイクロファイバー素材のタオルは、極細繊維で綿と同等レベルの吸水性を保持します。摩擦を低減するタイプの商品を選ぶとなお良いでしょう。頭皮を拭くときはタオルで全体を包み、そのうえからマッサージするようにやさしく拭くこと。髪の毛の水分を落とす際は、毛先をタオルではさむようにして拭いてください。この際も、強くたたかず、やさしく拭き取るようにしましょう。
ドライヤーのかけ方
髪を乾かすもっともポピュラーな方法がドライヤー。短時間で乾かせて便利ですが、高熱の風を当てるため、使用には注意が必要です。まず、1カ所に集中して風を当てないこと。同じ場所に熱風を当てると髪の毛のダメージは大きくなります。全体を満遍なく乾かすようにしてください。温風を長時間当てすぎるのも、髪を傷める原因です。ある程度乾いてきたら、冷風に切り替えるなど、メリハリを付けて風を送るようにしてください。
日常で行う頭皮ケア~ブラシを変えてみる
ヘアブラシは、選び方によって痛んだ髪の毛や頭皮に悪影響を及ぼす可能性もありますので、頭皮ケアに適したブラシをチョイスしましょう。ヘアブラシの素材はどれがいい?
おすすめの素材は木製です。静電気を起こしにくく、ツヤを失った髪の毛のスタイリングにも適しています。木製のくしは、髪の毛に当てるほどツヤを生み出すといわれます。髪の毛の修復にも一定の効果が期待できるかもしれません。頭皮マッサージ用のブラシ
ヘアブラシの中には、頭皮マッサージに適したタイプもあります。おすすめなのが、「クッションブラシ」と「パドルブラシ」です。クッションブラシは、ラバー部分のクッション形状を生かして髪の毛をやさしくとぐブラシです。ブラシの先が丸く、頭皮を傷つける心配もありません。このブラシを使った後シャンプーすると、髪の汚れやホコリを除去しやすくなり、頭皮マッサージも頭皮を傷めないよう行うことができます。
パドルブラシは、抜け毛の多い人におすすめのブラシです。クッション性能を持ち、髪の毛と頭皮をやさしくブラッシングします。弾力性も高いことからマッサージ効果もすぐれ、頭皮の血管や毛母細胞に良い刺激を与えてくれます。
日常で行う頭皮ケア~頭皮マッサージで効果を引き出す
頭皮マッサージはサロンに通わなくても自宅で手軽にできるセルフケア方法です。効果を引き出すオイルを使用して正しく行うと、頭皮の環境はさらに良くなります。頭皮マッサージの効果
頭皮マッサージには、頭皮コンディションをよくするさまざまな効果があります。育毛剤やシャンプーと一緒に頭皮を程よく揉みほぐすと、血流が促進し、栄養補給がスムーズになります。育毛剤やシャンプーの有効成分の浸透も良くなり、髪の毛や頭皮の修復を助けます。頭皮マッサージの方法
両手の指の腹を頭部に立て、生え際から後頭部に向けてやさしく揉んでいきます。この際、爪を立てて頭皮を傷つけないよう注意してください。後頭部まで揉み終わったら、指先を曲げ、軽くトントンとたたきます。1日5分程度を目安に、毎日実施しましょう。マッサージオイルにはココナッツがおすすめ
ココナッツオイルには、髪に良いとされるオレイン酸やビタミンE、ラウリン酸が含まれています。ココナッツオイルにもさまざまなタイプがあり、頭皮ケアに使いたいなら有機栽培タイプがおすすめ。高い保湿効果でマッサージ後のシャンプーはしっとりとした洗い上がりを実感できるでしょう。
日常で行う頭皮ケア~質の良い睡眠
頭皮のケアや健やかな髪を育てるためには、睡眠も重要です。睡眠不足によるストレスの増加は自律神経を乱し、その影響は頭皮や髪の毛にも及びます。睡眠が頭皮に与える影響
睡眠不足の状態が続くと、疲れがとれにくくなり、ストレスも多く抱え込んでしまいます。ストレスをためたままにしておくと、自律神経の乱れを引き起こすことが考えられます。その結果、交感神経が活発になり、副交感神経への切り替えが不十分になります。睡眠を十分にとるためには、ストレスの軽減も同時に行う必要があります。
睡眠と髪の毛の関係
睡眠時間をしっかり確保することも大切ですが、それと同時に睡眠の質も大切です。良質な睡眠状態を得るには、午後10時~午前2時までのゴールデンタイムと呼ばれる時間帯に睡眠をとることが効果的とされています。髪の健康な成長には、このゴールデンタイムに分泌される「成長ホルモン」が重要な働きをすると考えられています。
成長ホルモンは、脳の下垂体から分泌され、体内のタンパク質の合成を行います。髪の毛もまたタンパク質の合成によって成長するため、この成長ホルモンが正常に分泌されることが薄毛・抜け毛を防ぐための役割を担うと考えられます。
日常で行う頭皮ケア~紫外線予防の方法は?
春から夏にかけて日差しが強くなると、紫外線が頭皮に与える影響も大きくなります。そのため紫外線から頭皮や髪の毛を守る対策も重要です。紫外線のリスク
頭皮は、顔の肌よりも紫外線の影響を受けやすい場所です。頭皮の乾燥の原因となってしまったり、髪内部のメラニンを分解して色素が抜けてしまったりすることもあるため注意しましょう。
また紫外線は、髪の主成分であるケラチンタンパク質の結合を分解してしまうといわれています。すると髪は切れやすくなり、切れ毛や枝毛の原因となってしまうと考えられています。
頭皮や髪の日焼け止め
頭皮の日焼け止めで使いやすいのは、スプレータイプです。紫外線を吸収してくれるタイプが多く、汗をかいても簡単には落ちません。また、クリームやローションタイプは分け目や頭頂部など、日焼けしやすい部分も含め、全体をカバーしやすいという利点があります。また、髪専用の日焼け止めタイプのスプレーもあります。外出する前にスプレーするだけで紫外線から大切な髪を守ってくれます。スプレーした日は必ずシャンプーして洗い落とすことも忘れないようにしましょう。
帽子で紫外線予防
帽子も有効な紫外線予防対策のひとつです。特にUVカット加工の帽子は、つばの広いデザインで、守備範囲も広く顔への紫外線予防にも効果的です。ただし、帽子を長時間被ると頭が蒸れて汗もかきやすくなり、汗もやかゆみの原因となる恐れがあります。紫外線の当たらない日陰や室内では帽子を脱いで適度に通気性を保ちましょう。
日常で行う頭皮ケア~食生活
頭皮の環境は、食生活の改善によって正常化できます。油や塩分など髪の毛の成長を妨げる食事を避け、亜鉛やタンパク質など薄毛予防に効果のある栄養素を取り入れましょう。薄毛を招く食事とは?
気を付けたいのが脂肪分の過多。肉類や揚げ物中心の食事ばかりだと、毛穴に皮脂が詰まりやすくなります。頭皮環境を損なうフケも、毛穴詰まりが原因で発生しやすくなる性質があるとされています。また、そのような食事は肥満を招く原因にもなり、血行不良による栄養不十分も心配されるでしょう。髪の毛に良い栄養素
髪の毛にとって良いとされる栄養素は、まずタンパク質。髪の毛の主成分はケラチンと呼ばれるタンパク質であり、20種類のアミノ酸によって構成されます。そのタンパク質を体内にしっかり吸収させ、生成に大きな役割を持つのが亜鉛です。髪の毛を生成させる基本単位ともいうべきタンパク質や亜鉛などを積極的に取り入れる食生活が望まれます。また魚や卵、大豆や牡蠣、レバー、緑黄色野菜なども髪に良いとされています。
内臓機能と薄毛の関係
食事で取り入れる栄養素や、どのような食べ方をするかは、内臓の働きにも大きく関わってきます。油分や塩分、糖分の多すぎる食生活で内臓機能が低下すると、消化吸収の効率も落ちてしまいます。そうなると頭皮に回る栄養素も足りなくなってしまうでしょう。不規則でバランスを欠いた食生活は、直接的にも間接的にも薄毛リスクを招く恐れがあります。
日常で行う頭皮ケア~適度な運動
適度な運動習慣は、頭皮に良い作用をもたらすとされています。発汗作用
体を動かすと汗をかきますが、このとき体内にたまった老廃物を一緒に流しています。運動による発汗で新陳代謝が良くなり、血行改善効果もアップ。栄養素の循環が良くなることから、頭皮や髪の毛にもプラス効果を呼び込みます。自律神経が正常化し、ストレスの減少に
適度な運動は自律神経の正常化にも大きな役割を果たしてくれます。運動は、ホルモンのバランスを整えて交感神経と副交感神経の働きを活発にしてくれ、ストレスの解消にも結びつきます。ストレスが減ると睡眠の質も改善されるので、頭皮環境にとってプラスに作用します。おわりに
頭皮のケアといえば、育毛サロンや美容室で行う施術に注目が集まりやすいですが、日常の生活の中でのケアが、薄毛・抜け毛対策としては重要です。シャンプーや頭皮マッサージ、睡眠習慣や紫外線対策、食習慣など、体の内側と外側から頭皮や髪へアプローチしていきましょう。今回ご紹介した内容は今からでもチャレンジできることが多く含まれています。薄毛や抜け毛が気になる方は、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。