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きれいに掃除したはずなのに、髪の毛がこんなに落ちている…と思った経験はあるでしょうか。
人の髪は常に成長や生え変わりを続けているため、髪の毛が抜けるのはごく自然なことです。
人の髪は常に成長や生え変わりを続けているため、髪の毛が抜けるのはごく自然なことです。
しかし、抜け毛がひとたび気になりだすと、不安はなかなか解消されません…。
そこで今回は、頭皮に生えている髪の本数や抜ける本数、1日に伸びる髪の長さや毛周期のサイクルなど、髪に関する数字の話についてご紹介します。正確な情報を得ることで不安を解消しましょう。
髪の毛が1日に抜ける本数と毛周期
人の髪の本数は、多い人は13万本から14万本、少ない人は6万本から7万本と個人差はありますが一般的に10万本程度と言われています。この髪の毛の本数は年齢などにより変化し続ける一方、毛根の数は生まれてから変わることはありません。また1つの毛根から複数の髪の毛が生えていることもあるため、毛根の数と髪の毛の本数は同じではありません。
人間の毛周期とは
犬や猫などのペットを飼っている方は、ペットの毛が生え変わる季節があることをご存じでしょう。人間の髪にも毛の生え変わる毛周期があります。こちらも個人差はありますが、3~6年程と言われています。この毛周期は、髪が成長する「成長期」、毛球が縮小し始める「退行期」、髪の成長が止まる「休止期」の3段階に分けられ、成長期の髪の割合は85%~90%、退行期は1%、休止期は10%~15%とされています。人の髪を10万本と仮定すると、抜け毛となり得る休止期の髪の毛の数は約1万本~1万5千本にもなります。
これらの休止期をむかえた髪の毛が、1日約50本~100本抜け毛となり、残された毛根ではまた新たな髪の毛を作るために準備を整えているのです。
正常な毛周期による脱毛は自然なことなので心配する必要はありませんが、あまりにも多くの髪の毛が抜けてしまう場合は、頭皮に異常が起きている可能性もあるため専門家に診てもらう必要があるでしょう。
髪は1日にどれくらい伸びるのか
次に、髪の毛が1日に伸びる長さについて見ていきましょう。髪の毛の成長に影響する要素として大きくかかわっているのが睡眠です。睡眠中は髪の成長に必要な成長ホルモンが午後10時から午前2時の間が最も分泌され、髪が伸びやすい時間帯だと言われています。
諸説ありますが、髪が1日に伸びる長さは0.3mm~0.4mm、1年に10~15cmほどと言われています。
髪の毛は体の一部であり、健康状態が現れやすい場所でもあります。不規則な生活やストレス、毛穴の汚れなどから髪が生えにくくなることもあるため、健康な髪を早く伸ばしたいときには頭皮環境のケアも心掛けましょう。
毛周期が乱れると薄毛の原因に
毛周期は年齢や性別によっても異なり、男性で平均して3~5年、女性で4~6年程度と言われています。毛周期は年齢によっても変化すると言われていますが、この毛周期が正常に行われていない状態が続くと、髪が成長しきれていないまま抜けてしまうなど将来的に薄毛や抜け毛につながる恐れがあります。毛周期が乱れる原因としては、男性ホルモンである髪の成長を抑制し毛周期の正常化を妨げるDHT(ジヒドロテストステロン)の影響、血行不良や頭皮環境の悪化による育毛環境の悪化などが挙げられます。
そして普段の生活習慣の乱れやストレスは、健やかな髪を育てる毛周期に大きな影響を与えると言われています。適切な時間に睡眠を取る、栄養のある食事を取るなどの健康的な生活への心掛けは、毛周期を正常に保つことにつながります。
これらの対策としては、頭皮マッサージや丁寧な洗髪、規則正しい睡眠や食事などが挙げられます。
髪の毛のシステムを正しく理解しよう
肌にも代謝のサイクルがあるように、髪の毛にも周期が存在します。今生えている髪の毛が抜けてしまうことにネガティブな印象を持つ方もいるでしょう。しかし、古い髪の毛と新しい髪の毛が一定のサイクルで入れ替わることは、髪の毛の健康が保たれていることの証明です。1日に抜ける髪の本数や毛周期には個人差があります。定期的に抜け毛を確認して、髪の毛の健康に生かしてはいかがでしょうか。