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この記事では髪の毛がチリチリになる原因とセルフケア、パーマ後にできる予防法について解説しています。
パーマや日常生活によるヘアダメージで髪のチリチリ感にお悩みの方は参考にしてください。
髪の毛がチリチリになる原因
パーマは専用の薬剤(パーマ剤)を使用して髪の毛にカールやウェーブなどの動きをつけたり、くせや縮毛をまっすぐにする施術です。
毛髪に化学反応を用いて形状を変えるので、その過程でどうしても毛髪にダメージが及びます。ダメージで髪がチリチリになる要因について解説していきます。
【髪の内部構造の変性】
パーマは髪の主要な構成要素であるたんぱく質(主にケラチン)を変性させます。
パーマは髪の主要な構成要素であるたんぱく質(主にケラチン)を変性させます。
パーマは2種類の薬剤を使用します。1剤でアルカリ性の成分が髪のたんぱく質の構造を変え、2剤でパーマの形状を保つために再配置します。
このプロセスが切れ毛やパサつきなどのダメージの原因となり、髪の毛がチリチリになることがあるのです。
また、薬液を浸透させるために髪の外層を覆うキューティクルが開かれます。
これにより、髪の内部への水分の進入が容易になりますが、同時に外部からのダメージや水分喪失が増加します。
キューティクルが開かれれば髪はよりダメージに対して弱くなり、外部からの刺激に対してさらにダメージを蓄積しやすくなるのです。
【水分喪失によるダメージ】
たんぱく質の変性やキューティクルの損傷により、髪内部の水分保持能力が低下します。
たんぱく質の変性やキューティクルの損傷により、髪内部の水分保持能力が低下します。
水分保持能力が低下することで髪が乾燥しやすくなり、毎日のドライヤーやヘアスタイリングの際に使用するアイロンなどの熱での水分の喪失が増加します。
パーマなどの直接的なダメージがなくても日々のヘアケアや紫外線などの環境要因により、乾燥が助長され水分が失われると髪の毛にダメージが及びチリチリになることもあります。
【更年期やストレスなどのホルモンバランスによる影響】
女性は妊娠や出産、更年期などは体内でホルモンバランスが変動します。 とくにエストロゲンは髪に影響を与えるホルモンのひとつです。
女性は妊娠や出産、更年期などは体内でホルモンバランスが変動します。 とくにエストロゲンは髪に影響を与えるホルモンのひとつです。
更年期や出産後にはエストロゲンの分泌が減少します。
これにより髪の成長が鈍り、細くなることがあります。髪の細化や成長の鈍化で髪がチリチリとした印象を与えることもあります。
また、甲状腺ホルモンの異常は髪の成長サイクルに影響を与えます。
過剰な場合には髪が脆くなり、不足すると抜け毛が増え、髪の健康に影響を及ぼしチリチリとした髪につながることもあります。
ストレスもホルモンバランスに影響を与える要因のひとつで、ストレスホルモンであるコルチゾールが増加すると髪の成長サイクルの乱れにつながります。
ストレスによるホルモンバランスの変動が髪の状態を悪化させ、チリチリとした髪につながることがあります。
【不適切なヘアケアや髪への栄養不足】
毎日のシャンプーなどでの過度な洗髪は髪に摩擦などのダメージを与えます。 ダメージが蓄積され髪の乾燥が顕著になれば、チリチリになる原因のひとつになります。
毎日のシャンプーなどでの過度な洗髪は髪に摩擦などのダメージを与えます。 ダメージが蓄積され髪の乾燥が顕著になれば、チリチリになる原因のひとつになります。
さらに毎日の食事バランスが偏っていると髪まで栄養が行き届かず、健やかな髪が生育されません。
髪の主成分であるたんぱく質、ビタミンやミネラルの不足は髪の成長に影響を与えます。
栄養不足によりチリチリとした髪になる可能性があります。
髪がチリチリになったときのセルフヘアケア
・ホームケアでの髪の毛のチリチリ対策
・シャンプーとコンディショナーの選び方
・トリートメントの適切な使用方法
・シャンプーとコンディショナーの選び方
・トリートメントの適切な使用方法
たんぱく質を補修するセルフケアを取り入れる
髪の毛のダメージホールは、髪内部のたんぱく質の部分が空洞化している状態です。
とくにダメージが及ぶ部分は「ケラチン」というたんぱく質でできています。
まずは、この失われたたんぱく質を補修することが大切です。
シャンプーやトリートメントを見直す
チリチリした髪の最大の敵は乾燥です。
保湿成分が豊富なシャンプーとコンディショナーを選びましょう。
アルガンオイルやシアバターなどが含まれているものが効果的です。
シャンプーは大きく分けて6つの成分に分類されます。
髪の毛のチリチリが気になるなら、過度な洗浄による刺激や乾燥を抑えたいところ。
洗浄力とマイルドな刺激を考えると、アミノ酸系シャンプーの使用を検討するのがおすすめ。
少なくとも強い刺激となる製品は控えておきたいところです。
また、週に1~2回はたっぷりと水分を含ませるトリートメントで保湿しましょう。
これにより髪にうるおいを与え、しっとりとした質感を取り戻します。
トリートメントは髪の状態を見ながら、適切な使用量・頻度でやりすぎないようにしましょう。
過剰な使用は髪を重くし、毛穴詰まりやうねりなどの別のトラブルにつながってしまうこともあります。
お風呂上がりのブローやヘアスタイリングを意識する
お風呂上りには必ずヘアブローをしましょう。
濡れたままの髪の毛はキューティクルが開いた状態なので摩擦などによる髪へのダメージを蓄積しやすくなります。
まず意識したいのはタオルドライ。
激しくこするのではなく、軽く押さえるようにしながら水分を拭き取りましょう。
激しくこすると摩擦による髪へのダメージとなり、チリチリ感が増す要因になります。
ブローの前には目の粗いコームで軽く梳かします。
キューティクルの流れに沿って、上から下に向かって温風をあてます。
20㎝以上離すのが理想的です。
高温の風は髪を傷め、チリチリ感を助長します。
ヘアスタイリングでチリチリ見えをカバー
セルフケアをしてもチリチリ感はすぐに改善するものではありません。
ですが、見た目の印象をヘアスタイリングでカバーすることが可能です。
日常の中で上手にカバーする方法も抑えておきましょう。
ヘアスタイリング剤を活用する
チリチリ感をカバーするためにスタイリング剤などを活用しましょう。
スタイリング剤の中にはツヤ感を出したり、しっとりとまとまりを出すタイプのものもあります。
とくにチリチリ感をカバーするならオイル系のスタイリング剤を活用し、ツヤ感が出るスタイリング剤を選びましょう。
保湿系スタイリング剤にはジェルからワックスまでさまざまな種類があります。
自分でヘアセットする際に扱いやすいテクスチャーの商品を活用しましょう。
アイロンやドライヤーを使うときにヒートプロテクト&水分補給
髪の毛のチリチリ感が気になりつつも、日常の中で毎日ヘアセットする方もいらっしゃるでしょう。
アイロンやヘアドライヤーを使う前には、ヒートプロテクトと水分補給を兼ねてヘアスプレーなどを活用しましょう。
ドライヤーの熱を加える前に水分補給をしながら、ドライヤーの熱によりキューティクルをカバーしてくれるタイプもあります。
熱ダメージを少なくしながら コーティングすることにより、日中の摩擦からヘアダメージをカバーしたり、水分が抜けるのを和らげてくれます。
また、スプレーを使うことによって髪のまとまりもよくなり、見た目のチリチリとした印象を和らげる効果も期待できます。
ヘアカラーはツヤ感を出せるカラーを選ぶ
本来パーマとヘアカラーのダブル処置は、髪へのダメージを考えると避けたいものです。
しかし、ヘアカラーをしたい方も少なくないはず。
髪の毛のチリチリ感もカバーしたいなら、ヘアカラーの選び方も重要なポイント。
ツヤの出やすいヘアカラーを選びましょう。
ツヤ感を演出しやすいヘアカラーは暖色系で、中でもレッド・ピンク系やブラウン系などは、比較的ツヤを出しやすいカラーです。
また明るさは7〜8トーンを選ぶと、暗すぎず明るすぎないヘアカラーでチリチリ感を上手にカバーしてくれます。
パーマ後にチリチリになるのを少しでも防ぐには?
パーマは髪に薬液を塗布し、形(カールやストレートなど)をつける施術です。
そのため髪の内部にダメージが及び、水分が抜けやすくなります。
パーマをかけた後、髪の毛がチリチリになるのを防ぐためにはできるだけきちんとお手入れすることが重要です。
以下にパーマ後のダメージを少なくするための予防法をご紹介します。
シャンプーやトリートメントで水分保持をサポート
パーマの後は髪の毛が乾燥しやすくなります。
うるおいを与えるタイプのシャンプーやトリートメントを使用して 摩擦をかけないように洗い上げながら髪にうるおいを与えましょう。
また、ダメージを補修するたんぱく質などが含まれたトリートメントも効果的です。
こまめなブラッシングとブラシの種類に注意
パーマの後は髪が絡まりやすくなることがあります。
こまめにブラッシングすることにより髪の絡まりを予防して 摩擦によるダメージを防ぎます。
ブラッシングをするとパーマが早く取れてしまうという一節もありますがこれは間違いです。
パーマは髪の内部の構造を変性させるので、ブラッシング程度では取れません。
パーマの形を崩さず広がりを抑えるなら、パーマ用のコームやブラシがあります。
比較的目が粗く、髪の量に応じて梳きやすいものを選ぶといいでしょう。
また静電気によるヘアダメージを抑えたいのであれば木製のコームがおすすめです。
まとめ
この記事ではパーマによる髪の毛のチリチリ感の原因と、そのケア方法について詳しく解説してきました。
パーマは髪にダメージを与え、内部のたんぱく質構造を変性させ、キューティクルを開いてしまいます。
これが髪の毛をチリチリにし、水分の喪失や乾燥を招きます。
ダメージを受けてもセルフヘアケアをしっかり行うことで髪のダメージを抑える効果が期待できます。
たんぱく質の補修や保湿成分が豊富なシャンプーやトリートメントを使用し、水分補給とうるおいを閉じ込めるケアを意識しましょう。
これらのケアを継続的に行うことで、髪の健康を保ちチリチリ感を軽減することが期待できます。
パーマをかける際にはそのダメージを理解し、適切なケアを行うことが美しい髪を保つ秘訣です。
パーマをかけている方も、これからかけようと検討している方も素敵なパーマヘアをきれいな状態で楽しむために参考にしてみてください。