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本格的な冬に突入し厳しい寒さが続いていますね。
外の空気も乾き、家にいる間は暖房をつけた部屋で生活を送る日々。
そんな冬の大敵といえば”乾燥”ではないでしょうか。
ちょっとしたことで指を切ったり、あかぎれや肌の表面が粉っぽくなるなど・・冬場に保湿ケアを怠ってしまうと、乾燥から引き起こされるトラブルや悩みが尽きません。
この記事では、肌にも髪にも使用できるホホバオイルの基本的な情報から、ホホバオイルが持つメリットと使い方までをご紹介します。
「ホホバオイル」って?
ホホバオイルとは、ホホバという植物の種子から抽出したオイルを指します。
ホホバはシモンジア科の植物で常緑低木です。
葉は厚い革質の楕円形で、種はどんぐりのような大きさと形をしており、成熟すると緑色から茶色になります。
樹木の高さはだいたい1~2メートルくらいのものがほとんどですが、なかには3メートルの高さに成長する木もみられます。
種子は約6か月で成熟し、7月頃に収穫します。
ホホバの原産地
ホホバの学名はSimmondsia Chinensisですが、原産地は実は中国ではありません。
ホホバの原産地は米国南部、メキシコ北部の乾燥した地帯。
この地帯は砂漠が多く、年間降水量は非常に少ないため、植物が育つためには厳しい気候条件です。
ホホバは乾燥にも強く、氷点下や46℃の高温の幅広い環境にも耐えられる適応性があります。
砂漠という生命が住みにくい厳しい環境のなかでも、生き延びることができます。
ホホバオイルの歴史
先ほどホホバの原産地として乾燥地帯と説明しました。
ホホバは100~200年の寿命を持っています。
寿命が長く、厳しい環境下でも育つことから、かつて先住民族のネイティブアメリカンによって何世紀にも渡って使用されてきました。
ホホバオイルを傷の治癒として局所的に使用したり、食用油として使用する部族もあったとされています。
ホホバオイルの特性
ホホバオイルの特性は、主成分がワックスエステルというものです。
これは本来私たち人間の皮脂に約20~30%も含まれている成分のため、皮膚にもなじみやすく相性はバッチリだといえます。
ワックスエステルには水分を保持してくれる働きがあるため保湿効果があり、人間に不可欠な油分の役割を担っています。
ホホバオイルのメリット
ではいったいホホバオイルに期待できる効果は何があるのでしょうか。
いくつかご紹介していきます。
1.保湿効果
先ほどホホバオイルの主成分がワックスエステルだと説明しました。
本来私たちが持っているワックスエステルは、実は加齢とともに減少していきます。
30代を過ぎたあたりからワックスエステルは減少し始め、もともと20~30%体内にあったワックスエステルも、40代を過ぎると5%程にまで減少するといわれています。
ホホバオイルは液体であることから皮膚へ浸透しやすく、保湿力が抜群のため、ホホバオイルを使用することでワックスエステルを補う効果が期待できます。
また、毛穴に対して悩みを持っている方は多く、SNSやドラッグストアでも毛穴ケアの商品は常に注目されています。
毛穴詰まりや毛穴の開きの原因は肌の乾燥によって引き起こされることがほとんどです。
ホホバオイルは保湿力があるため、毛穴クレンジングにも役立ちます。
さらに、ホホバオイルは皮脂のバランスを整えてくれる働きがあります。
例えば、オイリー肌であれば皮脂を抑制し、反対に乾燥肌であれば、皮脂分泌を促進してくれます。
すべての肌質に合うため、髪の毛や頭皮、体といったすべての部分の乾燥を防ぎ、肌を保湿する効果が期待できます。
2.殺菌効果
ホホバオイルには殺菌作用、反バクテリア作用、汚れを落とす作用があります。
クレンジングとして使用すれば、ニキビの原因となるアクネ菌の増殖を予防してくれるので、吹き出物などの肌トラブルを抑えてくれます。
ホホバオイルの使い方
たくさんのメリットがあるホホバオイル。もちろん使い方もさまざまです。
今回はどんな使い方ができるのか一部をご紹介します。さっそく見ていきましょう。
ホホバオイルでもできる毛穴クレンジング
まず最初に普段の洗顔をした後に、清潔なタオルで濡れている顔の水分を拭き取ります。
次に500円玉大くらいの適量のホホバオイルを手のひらにたらし、顔全体になじませたら、円形を描きながらくるくるとマッサージをします。
強くこすりすぎてしまうと、かえって肌に負担がかかってしまうので優しくマッサージすることが大切です。
その状態で5分ほど湯船につかり、毛穴が開くのを待ちます。
最後にぬるま湯でホホバオイルを軽く洗い流せば終了です。
この毛穴ケアは週1回を目安に行いましょう。
またクレンジング後はしっかり肌を保湿しましょう。
頭皮クレンジング
まず髪の毛をブラッシングします。
次に湯船につかり、毛穴を広げるために体を温めます。
その後頭皮全体にホホバオイルをなじませます。
指の腹部分を使って毛穴クレンジング同様に、くるくると円を描いたり上下に動かしながらマッサージしましょう。
その後5~10分ほど時間をおいて、皮脂汚れを浮かせます。
最後に、ぬるま湯でホホバオイルを洗い流した後いつも通りのシャンプーとトリートメントをしましょう。
洗い残しがあるとかえって頭皮に負担をかけてしまうので、ホホバオイルを頭皮に残さないように気をつけましょう。
ヘアケアとスタイリング
ホホバオイルは髪の乾燥を防いでくれます。
またお風呂あがりに濡れた髪にオイルをなじませれば、ドライヤーの熱から髪を守ってくれ、潤いを閉じ込める効果が期待できます。
またアイロンで髪を巻いた後に適量を毛先につければ塗れ感が演出でき、スタイリングにも活躍します。
ホホバオイルを使用する際に気をつけること
ホホバオイルの効能を最大限に引き出して使うためには、保存期間や保管方法を守ることも大切です。
ホホバオイル自体、抗酸化作用があるため未使用であれば基本的に期限を気にせずに使えるといわれていますが、一度開封した場合は1年以内を目安に使い切ったほうがいいといわれています。
保存場所に関しては、直射日光を避けた場所で常温状態で保存しましょう。
また、なかにはホホバオイルが肌に合わず炎症を起こしてしまう場合もあるので、使用する前にパッチテストを行ってから使うようにしましょう。
ホホバオイルを凍らせないための保存方法
実はホホバオイルはなんと凝固点が10℃以下です。
そのため、冬場には白い粒状のものが見えたり、オイルが固まっているなんて現象もあります。
乾燥した寒い時期にホホバオイルを使おうと思ったら、実はオイルが固まってしまって使えない!なんてことにならないように、保存方法にも注意が必要です。
現状洗面所で美容オイルなどを保管している方も少なくないと思います。
冬場の洗面所は非常に低温になりがちですので、ホホバオイルを固まらせないためにも、まずは直射日光の当たらない暖かい場所に保管場所を変えてみましょう。
もし固まってしまったら
使う前にホホバオイルが固まってしまった場合、元に戻す方法はいたって単純です。
ホホバオイルの容器を温めましょう。
ぬるま湯、ホットタオルで容器を温めてオイルが溶けて液化するのを待ちます。
お風呂場で使う場合は、浴槽で温めるのも一つの手です。
「毎回オイルを温めるなんて面倒!」という方は、先述したように冬場の間は直射日光を避けた比較的暖かいリビングや暖房の利いた部屋に保管するなど、保管場所を替えてみるのがベストです。
ただ固まってしまったことで、品質や性能が大きく低下することはありませんので、安心して使うことができます。
まとめ
ホホバオイルは一つでたくさんの用途において活躍してくれることが分かりました。
乾燥する時期だけでなく、例えば旅行先で体の部位によってたくさんの保湿ケア商品を持っていった結果、ポーチがごちゃごちゃになって取り出すのに一苦労・・なんてときはありませんか。
持ち運びもしやすいので、出先のとき、少し荷物を減らしたいときにホホバオイルを一つ持っておくとメイク落としから保湿ケアまで担ってくれるので大活躍間違いなしです。
まずは1本買って試してみてはいかがでしょうか。