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ヘアケアは今やスキンケア同様に重視され、近年ではパサつきがちな髪の毛をまとまりのある髪へと導くためのヘアケア商品が人気です。
しかし、そんな美髪への憧れとは裏腹に、ヘアアイロンを使用してもうまくまとまらない髪の“ゆがみ”が女性たちを悩ませています。
「何をしてもうまくまとまらない」「毛先が広がる」という方は、くせ毛にダメージが重なった「毛髪の歪み」が原因かもしれません。
そこでこの記事では、毛髪の歪みの原因から改善策までまとめて解説。髪の外側・内側両方からの改善方法もご紹介します。
毛髪の“ゆがみ”とは?
先天性のくせ毛に、外的・内的なダメージが加わることで「毛先の方向がバラバラ」「以前はなかったうねりが出てきた」などの影響が出てきます。
くせ毛にダメージがかかった状態を「毛髪の歪み」と呼んでおり、ヘアアレンジを好む方の課題です。
主にくせ毛は遺伝によるものが多く、日本人は世界の中でも直毛の割合が多い人種ですが、それでも約70%の人はくせ毛を持っていると言われています。
両親どちらかがくせ毛の場合、子どもは約70%の確率でくせ毛を持って生まれくると言われているため、日本人の間でもくせ毛は珍しいものではありません。
「毛先だけくせが出る」「耳の裏や襟足だけくせが出る」など、部分的なくせ毛を持っている方も多くいます。
さらに、年齢を重ねるごとに髪が細くなったり毛穴自体が歪む場合にも、もともとは出てこなかったくせ毛が目立つようになります。
さらに、内部からのダメージが加わり、ホルモンの関係や加齢によってはヘアアイロンなどを使用していない場合でも、毛髪の歪みとなることもあるでしょう。
毛髪が歪むダメージの原因
先述したように、毛髪の歪みはヘアアイロンのダメージだけではなく、内部からのダメージである場合も考えられます。
そこでここでは、毛髪が歪むダメージの原因についてご紹介します。
外部からのダメージによるもの
髪がさまざまな方向へうねる原因は、髪の内部構造が変化することで起こることがほとんどです。
髪の毛は主にケラチンというたんぱく質でできており、表面から中心部の順にキューティクル・コルテックス・メデュラといった組織で構成されています。
「髪のツヤ」という部分では、うろこ状の組織で表面を守っているキューティクルが関係しており、このうろこ状の組織が剥がれることで、髪内部の水分やたんぱく質成分が流れ出てしまいダメージヘアへと繋がります。また、枝毛や切れ毛だけでなく、髪1本1本の水分やたんぱく質成分の量に偏りが起きることで、髪が歪んでしまうのです。
キューティクルは、ドライヤーやヘアアイロンなどの熱やパーマ剤、カラー剤などの薬品、紫外線などによってもダメージを受けるため日々のヘアケアが大切になります。
内部からのダメージによるもの
熱などの外部からのダメージと共に、気を付けたいのが内部からのダメージです。
内部とは、食事の栄養バランスや生活リズム、ストレスの有無などです。
乱れた食生活やストレスの多い生活を送っていると、ホルモンバランスが乱れ、皮脂の分泌が多くなり、毛穴を塞いでしまいます。
毛穴が詰まることで、新しく生えてくる髪に栄養が均一に行き渡らず、髪の歪みを引き起こすのです。
また、月経や妊娠・出産、加齢によるホルモン(エストロゲン)の乱れも毛髪の歪みの原因とされています。
髪の歪みを改善する方法
ダメージによる髪の歪みはくせ毛にプラスし、髪の構造が変化することで起こるとご紹介しましたが、原因を知ることで改善方法が見つかります。
そこでここでは、外部・内部を含めた毛髪の歪みを改善する方法についてご紹介します。
定期的にトリートメントを行う
くせ毛や毛髪の乱れを、ストレートパーマで直毛にすることで、一時的な髪のまとまりを感じられるかもしれません。
しかし、薬剤と熱を加えることで1度の施術で髪の毛は大きなダメージを受けます。
さらにストレートパーマを続けていくと髪表面が硬くなり、髪の歪みが悪化しかねません。
そのため、根本的な髪の歪みを改善することはむずかしいでしょう。
そこでおすすめなのが、美容院で定期的なトリートメントを行うことです。
美容院ではほとんどのお店でトリートメントメニューを用意しており、特徴もさまざま。そのため「うねりが気になる方へ」「くせ毛を落ち着かせたい方へ」など、ご自身にぴったりなトリートメントメニューがきっと見つかります。
リラックスした空間や心地よい香り、ヘッドマッサージなどで頭皮の血行も良くなり、内側からも髪質改善が期待できます。
シャンプーの種類を変える
パーマやヘアアイロンなどでダメージを受けた髪に対しては、髪内部の乱れた構造を補修する、ケラチン成分などが入ったシャンプーを使用することで、髪の歪みの改善が期待できます。
また、強いくせ毛に対しては、くせ毛専用のシャンプーやアミノ酸系のシャンプーを選び、原因に対して正しいアプローチをすることが大切です。
ドラッグストアにも質の良いシャンプーは売っていますが、美容室でしか手に入らない商品も多く存在します。
「どのシャンプーが良いか分からない!」という方も、担当の美容師さんに相談することで、店内のおすすめシャンプーを教えてもらえるでしょう。
市販のシャンプーの2倍〜3倍、またはそれ以上の価格はしますが、質の良いシャンプーを使用することで歪みにくい毛髪へと改善が期待できるでしょう。
美容室ではカットやトリートメントのついでに購入できるため、一度試してみてください。
ヘアオイルを使用する
ヘアオイルはシャンプー・トリートメント後に使用することで髪を守り、水分の蒸発を抑える役割を担ってくれます。
お風呂上がりのタオルドライ後にヘアオイルを付けることで、ドライヤーの熱から髪を守ってくれます。
また、スタイリング後のおでかけ前に塗布することで、髪にツヤを与えるだけでなく紫外線をカットする効果も期待できるでしょう。
ヘアオイルはパサツキの気になる毛先や表面にだけ使用し、商品の使用方法に記載がない限り、頭皮には付けないようにしてください。毛穴が詰まる原因になる場合もあります。
食生活や生活習慣の改善
髪の毛は爪や皮膚と同じように、たんぱく質で構成されています。
そのため、栄養のバランスを考えた食事を行い、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどが不足しないよう心がけましょう。
また、寝不足やお酒の飲みすぎ、喫煙などによってホルモンバランスが乱れることで、頭皮の新陳代謝が悪くなったり、皮脂の分泌が過剰になったりと頭皮に悪影響を及ぼします。
睡眠の質も大切になってくるため、寝る前のスマホや飲食は控え、できるだけ睡眠時間を良質なものにすることで、内部からのダメージが減少し、髪の歪みも徐々に改善に向かうことが期待できます。
【まとめ】改善方法を組み合わせて美髪を目指そう!
毛髪の歪みはくせ毛にダメージが加わり、まとまりのない髪となってしまっている状態です。
全体的にゆるいくせ毛の方もいれば、強いくせ毛、部分的なくせ毛を持っている方などさまざまです。
日本人の約70%はくせ毛とも言われているため、毛質の歪みは他人事ではないでしょう。
ダメージは大きく分けて「外部からのダメージ」と「内部からのダメージ」の2つです。
月経や妊娠・出産、閉経や加齢によるホルモンバランスの乱れは、阻止することはむずかしいですが、食生活の改善やリラックス空間の構築などによって、緩やかにすることは可能です。
また、同時に外部からのダメージケアを行うことで、毛質の歪みも緩和されます。
毎日のシャンプーやヘアオイル、バランスの良い食事に毎月のトリートメントなどで、まとまりのある髪の毛へと導きましょう。
生活習慣やホルモンバランスを意識することで、髪質だけでなくお肌まできれいになる効果も期待できて一石二鳥です。
忙しい日々のなかでも「髪質改善」を名目に、ぜひリラックスタイムを設けてみてはいかがでしょうか。