ガム咀嚼習慣と毛髪の太さが関係する?髪の毛に効果を与える意外な生活習慣とは?

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髪の毛が年々細くなり、「このまま薄毛になってしまったら、どうしよう」と悩んでいる人の中には、太くて艶やかな髪に憧れる人も少なくありません。
髪の毛を太くするさまざまな方法がある中、ガムを噛む時間が長い人は頭頂部の毛髪が太いという研究結果が出ており、薄毛で悩む人たちから注目を集めています。 ガムを噛むことによって、頭部の血行が促進されて髪の毛が太くなると考えられているのです。
この記事では、ガムの咀嚼習慣で髪の太さがどのように変わるのかご紹介していきます。

髪の毛の太さは何で決まるのか

始めに、髪の毛の平均的な太さや、髪の毛が細くなる原因についてご紹介します。

太い毛と細い毛の違いとは?

日本人の髪の平均的な太さは、「0.7〜0.15mm」だと考えられていますが、毛の太さは年齢によって異なる傾向があります。
例えば、男性の髪の毛は10〜20代にかけて、女性は、10〜30代にかけて太く成長していきます。 髪の毛が細くなるタイミングは男性が20代後半、女性が30代後半からだと考えられています。
しっかりと生えている太い毛は丈夫で、本数が少なくても髪のボリュームが多いように見える特徴があります。 一方、細い毛は抜けやすくボリューム感が出にくい傾向があります。 髪が細いと髪の密集度が低くなり、ボリュームが少ないように見えてしまうので、髪の毛が細いと薄毛になってしまうと思う方も珍しくありません。
しかし、生まれつき髪の毛が細い方は、髪の毛が細いからといって薄毛ではありません。 一方、後天的に髪が細くなった方は、AGAなどが関係している場合があるので重度の症状が出る前に対策することを強くおすすめします。

髪の太さはコルテックスの量で決まる

髪の毛は、キューティクルが10〜15%、その内側にあるコルテックスが85〜90%、メデュラが5パーセントほどとなっており、コルテックスが占める割合が大きくなっています。
コルテックスは水分を保持し、毛髪の強度やコシ、髪色、透明感や動きのあるツヤ感に影響します。 また、太い毛はコルテックスが多く、細い毛はコルテックスが少なくなる特徴が見られます。
健康な髪の毛のために、コルテックスの量を増やすには、頭皮の健康状態が大事です。 そのためにシャンプーの方法や食生活などを見直す必要があるでしょう。

ガムの咀嚼で髪の毛が太くなる?

髪の毛が細くなり、ボリューム感が減ってしまったため、髪の毛を太くしたいと対策している方もいるでしょう。 ガムを製造販売するロッテが行った研究では、ガムを噛む頻度が多い人は、少ない人に比べて髪の毛が太くなるといった結果が報告されています。

ガム咀嚼により、脳血流や総頚動脈の血流が増加する

この研究では、毛髪関連の症状を自覚しないロッテ中央研究所員27人を対象に、ガム咀嚼時間が多い人と、少ない人に分けて毛髪径を比較しました。 するとガム咀嚼時間が多い人たちは頭頂部の毛髪が太いという結果となりました。
この研究の背景には、頭皮マッサージを24週間行うことで毛髪径が増加するというデータがあります。 ガムを噛むことにより、脳血流や総頚動脈の血流が増加するため、頭皮血流にも影響を与え毛髪径に影響をあたえると仮説を立てたのです。
このように血流の低下は薄毛の原因の一つになると証明されており、頭皮の血流は太く立ち上がる髪質になることとつながると言われています。 頭皮の血流が悪くなると髪の成長に必要な栄養素が毛根に行き届かなくなり、抜け毛が助長してしまいます。
ガム以外の食べ物を食べる時も、良く噛むことを心がけると頭皮の血流が良くなる可能性があるので、薄毛で悩まれている方は試してみてはいかがでしょうか。

正しい頭皮ケアの方法3選

ガムを噛むだけの対策だけでは不安が残る方もいらっしゃると思います。 もちろんガムを噛むのと同様に日常生活の中で自然にできる適切な頭皮ケアも並行して行うことが必要不可欠です。
最後にすぐに出来る正しい頭皮ケアを3つご紹介します。

地肌を柔らかく揉みながらシャンプーして血行促進

先ほどご紹介したとおり、頭皮に血流を届けるために有効なこととして、正しくシャンプーすることが挙げられます。
皮脂が多く、雑菌が繁殖しがちな頭皮をきれいに保つためには、頭皮を優しくマッサージしながら洗うことが大事です。 かゆいからと言って爪を立ててゴシゴシ洗ってしまうと頭皮にダメージが蓄積してしまい、薄毛につながってしまいます。
手のひらで十分に泡立てたシャンプーを頭皮に乗せて、指の腹で優しくマッサージしてみましょう。 また、シャンプーするよりも大切なのがシャンプー剤をすすぎきることです。シャワーが地肌に直接届くようにすすぐとシャンプー剤が頭皮に残らないでしょう。
また、濡れた髪の毛をそのままにしておくと、キューティクルが開いた状態のままになのでダメージが加わってしまいます。 お風呂から上がったら、速やかに髪の毛を乾かすことが大切です。
また、頭皮にはリンパ管も集まっているので、そこをマッサージすることで首から頭への血流を促進させる効果があります。 老廃物を流すことで顔のむくみが解消される効果も期待できます。

食生活の見直し

健康な髪の毛の元となるのは、食生活です。 さまざまな食品を摂り、栄養バランスの良い食事と脂質の多い食べ物を摂りすぎないことを心がけましょう。
髪の毛を太くするために取り入れたい栄養素は、タンパク質やミネラル、ビタミンが挙げられます。 特にタンパク質は髪の毛の原料となるので、必要不可欠です。髪の毛の主成分であるケラチンを合成する際に必要なのは、亜鉛などのミネラルです。
ビタミンB6やビタミンCは、タンパク質の代謝に欠かせない成分なので、一緒に摂取すると良いでしょう。

睡眠

髪の毛を育てるのに必要な成長ホルモンは、就寝後3時間以内に分泌されます。 髪の毛を太くしたい人は、最低でも4時間以上の睡眠が必要となってきます。
質の良い睡眠をとるためには、寝る前に気をつけることがいくつかあります。
寝る直前までスマートフォンやパソコンの画面をみていると脳が覚醒してしまい、入眠を妨げてしまいます。 睡眠の1時間前には、画面から目を離して過ごすことをおすすめします。
また、飲酒をすると入眠しやすいと思う方もいるかと思いますが、深い眠りの妨げとなってしまう可能性もあります。 日中に陽の光を浴びて体内時計を整えると規則正しい生活になり、深い眠りにつくことができます。

まとめ

ガムの咀嚼回数が多い人の方が薄毛になりにくいといった研究結果をご紹介しました。
咀嚼する回数が増えるとそれだけ頭皮の血流が良くなるため、髪の毛を太くすると言われています。
毎日食事する際には、しっかり噛むことを心掛けると消化を手助けするだけでなく頭皮にも効果があるでしょう。 また、頭皮や髪の毛の健康には正しいシャンプーの仕方や、食生活、睡眠などといった基本的な生活習慣を見直すことが大切です。
薄毛で悩んでいる方は、まずは一度ご自身の生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。