白髪を抜くのはダメって本当?白髪が増える原因となるNG行動とは

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これまで白髪に縁がなかった人にも急に現れることがある白髪。白髪は高齢者に生えるものというイメージを持っている方も多く、初めて自分の白髪を見つけたときにはショックを感じることもあるでしょう。

数本の白髪はどうしても目立ってしまうため、つい抜きたくなってしまいます。しかし自然に生えている白髪を抜くと、白髪が増えてしまうと言われることがあります。これら白髪に関する噂は、一体どこまで本当なのでしょうか。
今回は、そんな白髪が増えると言われるNG行動についてご紹介します。

白髪は抜くと増えるのか?

白髪を抜くと白髪が増えるのか 最初に、白髪の生えるメカニズムについてご紹介します。
白髪は、頭皮のメラニン色素が不足するために起こります。髪はもともと白い色をしています。そこに黒色メラニンである「ユーメラニン」と、黄色メラニンである「フェオメラニン」2種類が組み合わさることによって髪色が決まります。

白髪を抜くとさらに白髪が増えるとはよく噂されますが、白髪になるかならないかはメラニン色素の有無に左右されるため、髪を抜く行為は白髪を引き起こす直接的な影響は与えないと考えられています。

しかし、無理やり白髪を抜くと、他の毛根を傷つける恐れがあります。毛根が傷つくと、傷口に炎症を起こして健康な毛根にダメージを与えてしまいます。白髪を見つけた際は、無理に抜くのではなく、専用のパウダー(繊維)をふりかけて白髪をカバーしたり、毛先をカットしたり、白髪染めを使うことをおすすめします。

白髪を増やす日常のNG行動とは?

白髪を増やさないための行動 それでは、白髪を増やさないためにはどのような行動に気を付けたら良いのでしょうか。

過度なダイエット

まず1つ目のNG行動は、過度のダイエットです。
無理な食事制限によるダイエットは白髪を増やしてしまう可能性があります。

健康な黒髪を保つためには、髪を作るための栄養と、メラニンを生成するためのエネルギーが必要です。過度なダイエットによって栄養不足に陥ると、体の機能を維持するためにエネルギー消費が優先され、メラニン色素の生成に必要なエネルギーが回らなくなってしまうのです。

ストレスをため込む

2つ目のNGでは行動は、ストレスの蓄積です。
ストレスも白髪を増やしてしまう要因と考えられています。

メラニン色素はメラノサイトと呼ばれる細胞から作られており、このメラノサイトは神経細胞と性質が似ているためストレスに弱いという特徴があります。そのためストレスを感じるとメラノサイトが正常に機能しなくなり、メラニンの生成が妨げられて髪が白くなってしまう恐れがあるのです。

普段からストレスをため込まないように、運動や外出など、ストレス発散の手段を持っておくと良いでしょう。

睡眠不足

3つ目のNG行動には、睡眠不足が挙げられます。
健康な髪を育てるためには、成長ホルモンと呼ばれる物質が必要です。この成長ホルモンは、体の機能をコントロールするための大切な物質で、成長ホルモンの減少は白髪の増加を促してしまう恐れがあります。そしてこの成長ホルモンは、睡眠中に多く作り出されます。

よく夜10時前に寝ると良いと言われるのは、深い睡眠がとりやすいだけでなく、成長ホルモンが最も分泌されるのが夜10時からの4時間と言われるためです。この時間帯に睡眠をとることで、成長ホルモンが効果的に作り出されるのです。

しかし、眠りが浅くすぐ目を覚ましてしまう方や、なかなか寝付けないときもあるかもしれません。そのようなときは、寝具を見直す、スマホを布団の中で見るのをやめる、ホットミルクなどを飲んでから寝るなどの睡眠の質を上げる工夫をすると良いでしょう。

おわりに

このように、白髪はただ抜くだけで増えることはありませんが、抜くことによって他の毛穴を傷つけたり、過度なダイエットやストレス、睡眠が不足したりすることで増える恐れがあります。

白髪を無理に引き抜かず、白髪に影響を与える日常のNG行動を見直し、髪にも十分な栄養を行きわたらせて、髪を健康な状態に保つよう心掛けましょう。