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近年、日本では毎日のシャンプーが一般的。
しかし、世界的に見ると2日に1回の洗髪が一般的な文化です。
しかし、世界的に見ると2日に1回の洗髪が一般的な文化です。
髪の健康を考えると、頭皮の状態や生活環境に応じて、適切な洗髪頻度を見極めることが重要と言われています。
髪を洗う主な目的は「清潔を保つこと」。
頭皮に蓄積する皮脂や汚れ具合、季節や個人の体質によって適切な洗髪頻度を調整することで健康な髪を維持します。
この記事では個人の体質や生活習慣、季節などの観点から正しいシャンプーの頻度について解説しています。
頭皮環境を整え、健やかな髪の生育を目指す一助にしてみてください。
髪を洗う目的は「清潔にすること」
髪を洗うことの主な目的は「清潔を保つこと」です。
頭皮には皮脂腺があり、皮脂が分泌されます。 この皮脂は髪と頭皮を保護し、健康を維持するために重要です。
頭皮には皮脂腺があり、皮脂が分泌されます。 この皮脂は髪と頭皮を保護し、健康を維持するために重要です。
しかし、頭皮に皮脂や汚れ、汗、フケなどが過剰に蓄積すると、細菌や真菌の繁殖を招く可能性があり、かゆみや炎症を引き起こしてしまうことにつながりかねません。
また、日常生活の中で過ごしていると汚染物質や花粉、ホコリなども髪に付着します。頭皮の新陳代謝から生じる汚れと、日常生活の中で付着する汚れを除去するために、定期的な洗髪が必要なのです。
清潔な頭皮環境を維持すれば健康な髪の成長を促進し、柔らかく艶やかな髪を保つことができます。
では、髪や頭皮の健康を考えたときに正しい洗髪回数とはどの程度なのかを考えてみましょう。
シャンプーの回数は季節によって変えても良い
洗髪の頻度は一概には決められません。
それは個々の体質、頭皮の状態や生活習慣、そして季節によっても頭皮環境は異なるからです。
それは個々の体質、頭皮の状態や生活習慣、そして季節によっても頭皮環境は異なるからです。
【夏】
夏は気温が高く、汗をかきやすい季節です。 そのため頭皮から皮脂も出やすく、油っぽくなりやすい持期であるとも言えるでしょう。
夏は気温が高く、汗をかきやすい季節です。 そのため頭皮から皮脂も出やすく、油っぽくなりやすい持期であるとも言えるでしょう。
頭皮のベタつきや汗の分泌が盛んになれば、その分汚れは蓄積しやすくなるので頻繁な洗髪が求められます。
毎日洗髪することが良いケースも多いでしょう。
【冬】
一方、冬は空気が乾燥しているため、頭皮も乾燥しやすくなります。 この時期は、毎日の洗髪により逆に頭皮の乾燥を促進してしまうケースもあるでしょう。
一方、冬は空気が乾燥しているため、頭皮も乾燥しやすくなります。 この時期は、毎日の洗髪により逆に頭皮の乾燥を促進してしまうケースもあるでしょう。
頭皮の乾燥は、かゆみやフケの原因になることがあります。
もともと乾燥体質の人であれば2日に1回、または3日に1回の洗髪が適している場合もあります。
【春秋】
春や秋は比較的過ごしやすい気候であり、頭皮の状態も安定しやすいです。 この時期は、頭皮の状態に応じて適切な洗髪頻度を見つけることが重要です。
春や秋は比較的過ごしやすい気候であり、頭皮の状態も安定しやすいです。 この時期は、頭皮の状態に応じて適切な洗髪頻度を見つけることが重要です。
しかしながら、花粉などが飛散している時期なので、体質によっては毎日の洗髪が必要なケースもあるでしょう。
お風呂に入らないと髪の毛はどうなる?
頭皮には皮脂腺があり、皮脂を分泌しています。
お風呂に入らず髪を洗わない期間が続き、定期的な洗浄が行われない場合、皮脂や汚れが頭皮に蓄積し、不快な臭いやかゆみにつながってしまうのです。
お風呂に入らず髪を洗わない期間が続き、定期的な洗浄が行われない場合、皮脂や汚れが頭皮に蓄積し、不快な臭いやかゆみにつながってしまうのです。
また、頭皮から分泌される皮脂により毛穴が詰まることがあります。
毛穴が詰まると、髪への栄養が適切に供給されず、健康な髪の成長が阻害されることがあります。
最悪の場合、頭皮の健康が損なわれ、脱毛のリスクが増えることも考えられます。
最悪の場合、頭皮の健康が損なわれ、脱毛のリスクが増えることも考えられます。
適切な洗髪頻度は人による
洗髪頻度は季節によって変えても良いと前述しましたが、季節だけでなく個人差もあります。
それは、人それぞれ頭皮のタイプ、髪質、ライフスタイルが異なるからです。
それは、人それぞれ頭皮のタイプ、髪質、ライフスタイルが異なるからです。
どのくらいの頻度で洗髪すべきかは自分の髪と頭皮の状態をよく観察し、それに基づいて決めることが重要です。
以下にそれぞれのケースについて詳しく説明します。
毎日の洗髪
日本では毎日洗髪することが一般的とされていることもあり、毎日している方も多いのではないでしょうか。
特に大きなトラブルがなければ過剰な洗髪ではないと考えられるので、今のペースを維持しても問題ないでしょう。
特に大きなトラブルがなければ過剰な洗髪ではないと考えられるので、今のペースを維持しても問題ないでしょう。
また、現在、毎日シャンプーしていなくても以下のような場合には、毎日の洗髪が適していることが多いです。
①脂性肌の人
頭皮が油っぽくなりやすい人は毎日洗髪することで、余分な皮脂を除去し、頭皮を清潔に保つことができます。
頭皮が油っぽくなりやすい人は毎日洗髪することで、余分な皮脂を除去し、頭皮を清潔に保つことができます。
②運動をよくする
運動で汗をかく人は、汗や汚れを洗い流すために毎日のシャンプーが必要です。
運動で汗をかく人は、汗や汚れを洗い流すために毎日のシャンプーが必要です。
③暑い季節や湿度の高い環境に住んでいる
夏場や湿度の高い環境では、汗と皮脂の分泌が増えるため毎日の洗髪が推奨されます。
夏場や湿度の高い環境では、汗と皮脂の分泌が増えるため毎日の洗髪が推奨されます。
1日おきの洗髪
現在、毎日洗髪していても1日おきのペースに変更しても問題ないケースもあります。
1日おきの洗髪が適しているのは以下のような場合です。
1日おきの洗髪が適しているのは以下のような場合です。
①普通肌の人
頭皮が過剰に油っぽくもなく乾燥もしすぎない場合、1日おきの洗髪がバランスを保つのに適しているケースもあります。 試しに1週間ほど1日おきのペースにしてみて変わらなければ、継続しても問題ないでしょう。
頭皮が過剰に油っぽくもなく乾燥もしすぎない場合、1日おきの洗髪がバランスを保つのに適しているケースもあります。 試しに1週間ほど1日おきのペースにしてみて変わらなければ、継続しても問題ないでしょう。
②敏感肌の人
頭皮が敏感な場合、毎日の洗髪はかえって刺激を与えすぎる可能性があります。 1日おきの洗髪が適しているケースも少なくありません。
頭皮が敏感な場合、毎日の洗髪はかえって刺激を与えすぎる可能性があります。 1日おきの洗髪が適しているケースも少なくありません。
③乾燥した季節や環境に住んでいる
冬季や乾燥した環境では過度な洗髪は頭皮と髪の乾燥を招くため、1日おきの洗髪が良い場合もあります。
冬季や乾燥した環境では過度な洗髪は頭皮と髪の乾燥を招くため、1日おきの洗髪が良い場合もあります。
適切な洗髪頻度ではないと髪はどうなる?
適切な洗髪頻度ではないと、髪と頭皮の健康に悪影響を及ぼすことがあります。
過剰な洗髪も、洗髪頻度が足りない場合も、どちらもそれぞれに問題があります。
過剰な洗髪も、洗髪頻度が足りない場合も、どちらもそれぞれに問題があります。
洗い過ぎ
シャンプーの回数が合っておらず洗髪を過剰に行うと、以下のような問題が発生する可能性があります。
①頭皮の乾燥
頻繁に洗髪すると必要な皮脂まで取り除いてしまい、頭皮が乾燥しやすくなります。
乾燥した頭皮はかゆみやフケの原因になります。
頻繁に洗髪すると必要な皮脂まで取り除いてしまい、頭皮が乾燥しやすくなります。
乾燥した頭皮はかゆみやフケの原因になります。
②乾燥による髪へのダメージ
過剰なシャンプーは頭皮だけでなく、髪に必要な油分も取り除くため、髪が乾燥しパサつきや切れ毛が増え、ダメージが悪化する場合があります。
過剰なシャンプーは頭皮だけでなく、髪に必要な油分も取り除くため、髪が乾燥しパサつきや切れ毛が増え、ダメージが悪化する場合があります。
③頭皮の刺激
シャンプーや摩擦による刺激が増えると、頭皮が敏感になり、頭皮環境が悪化する場合があります。
これにより頭皮の炎症や赤みが生じることもあります。
シャンプーや摩擦による刺激が増えると、頭皮が敏感になり、頭皮環境が悪化する場合があります。
これにより頭皮の炎症や赤みが生じることもあります。
洗髪不足
一方で、シャンプーの回数が足りない場合にも以下のような問題が生じることがあります。
①皮脂の過剰蓄積
洗髪が不十分だと頭皮に皮脂が過剰に蓄積し、毛穴が詰まる原因になります。
毛穴の詰まりが続くと頭皮の健康が損なわれ、髪の成長が阻害されることがあります。
洗髪が不十分だと頭皮に皮脂が過剰に蓄積し、毛穴が詰まる原因になります。
毛穴の詰まりが続くと頭皮の健康が損なわれ、髪の成長が阻害されることがあります。
②細菌や真菌の繁殖
皮脂や汚れが頭皮に残っていると細菌や真菌が繁殖しやすくなります。
これにより頭皮のかゆみや炎症、さらには感染症が引き起こされる可能性があります。
皮脂や汚れが頭皮に残っていると細菌や真菌が繁殖しやすくなります。
これにより頭皮のかゆみや炎症、さらには感染症が引き起こされる可能性があります。
③不快な臭い
頭皮に皮脂や汚れが溜まることで不快な臭いが発生することもあります。
頭皮に皮脂や汚れが溜まることで不快な臭いが発生することもあります。
④髪の艶やかさがなくなる
汚れが蓄積すると髪が重くなり、艶やかな外観が失われ、見た目が悪くなります。
汚れが蓄積すると髪が重くなり、艶やかな外観が失われ、見た目が悪くなります。
近年、日本では頭を「毎日洗う」のが一般的になりつつあります。
しかし、世界規模で見てみると海外では2日に1回のペースで洗うことがほとんどで、毎日髪を洗う日本の文化は非常に稀です。
適切なシャンプーの回数を見つけるためには、自分の頭皮の状態を観察し、必要に応じて調整することが重要です。
自分一人で調整することに不安を感じる場合は、美容師や皮膚科専門医などのプロに相談して最適な頻度を見つけるのも一つの方法です。
大事なのは正しいシャンプー方法
洗髪の頻度だけでなく、正しいシャンプー方法も重要です。
適切な方法で髪を洗うことで、頭皮と髪の健康を保ち、トラブルを防ぐことができます。
適切な方法で髪を洗うことで、頭皮と髪の健康を保ち、トラブルを防ぐことができます。
予洗いでしっかりと汚れを落とす
シャンプー前に、まず髪をしっかりと予洗いしましょう。
予洗いをすることで、髪の表面に付着したホコリや汚れを取り除き、シャンプーの効果を最大限に引き出すことができます。
予洗いをすることで、髪の表面に付着したホコリや汚れを取り除き、シャンプーの効果を最大限に引き出すことができます。
また、しっかりと予洗いするとシャンプーが泡立ちやすくなり、全体に均等に行き渡りやすくなります。
髪の長さにもよりますが、予洗いの目安時間は約1〜3分です。
爪を立てない
シャンプーをする際には、爪を立てずに指の腹を使って優しく頭皮をマッサージするように洗いましょう。
爪を立てて洗うと頭皮に傷がつき、炎症や感染の原因となることがあります。
また、指の腹でマッサージすることで頭皮の血行が促進され、健康な髪の成長をサポートします。
すすぎ残しがないようにする
シャンプー後のすすぎも非常に重要です。
シャンプーが頭皮に残ると刺激となり、かゆみや炎症を引き起こすことがあります。
また、髪の乾燥を引き起こし、パサつきや切れ毛などダメージの原因になることも。
さらにすすぎ残しは、フケが増える要因となることもあります。
フケは見た目にも、頭皮の健康にも良くありません。
すすぎはしっかりと行い、シャンプーの泡や成分が残らないように心掛けましょう。
すすぎの目安時間は髪の長さにもよりますが約3〜5分です。
自分に合ったヘアケア製品で「頭皮環境」を整える
頭皮環境を整えるためには自分に合ったヘアケア製品を選ぶことが重要です。
頭皮の状態や髪質に応じた製品を使うことでトラブルを予防し、健康な髪を維持することができます。
フケ・かゆみがあったら
フケやかゆみがある場合、以下の成分を意識してヘアケア製品を選びましょう。
①低刺激シャンプー
敏感な頭皮には低刺激で無香料のシャンプーが適しています。 アルコール系洗浄成分を含まないものや、天然由来の成分が含まれているアミノ酸系シャンプーを選ぶと良いでしょう。
敏感な頭皮には低刺激で無香料のシャンプーが適しています。 アルコール系洗浄成分を含まないものや、天然由来の成分が含まれているアミノ酸系シャンプーを選ぶと良いでしょう。
②抗フケ成分
ピロクトンオラミンやケトコナゾールなど、フケを抑える効果のある成分が含まれているシャンプーを使用することで、フケやかゆみの軽減が期待できます。
ピロクトンオラミンやケトコナゾールなど、フケを抑える効果のある成分が含まれているシャンプーを使用することで、フケやかゆみの軽減が期待できます。
③保湿成分
乾燥によるフケやかゆみには、頭皮を保湿する成分(ヒアルロン酸やグリセリンなど)が含まれているシャンプーが効果的です。
乾燥によるフケやかゆみには、頭皮を保湿する成分(ヒアルロン酸やグリセリンなど)が含まれているシャンプーが効果的です。
ベタつきが気になったら
頭皮のベタつきが気になる場合、ベタつきを抑えたり、ベタつかないようなヘアケア製品を使用してみましょう。
①脂性肌向けシャンプー
過剰な皮脂をコントロールする効果のあるシャンプーを選びましょう。 ティーツリーオイルなどの成分が含まれている製品が効果的です。
過剰な皮脂をコントロールする効果のあるシャンプーを選びましょう。 ティーツリーオイルなどの成分が含まれている製品が効果的です。
せっけん系や高級アルコール系シャンプーは洗い上がりもさっぱりとしています。
②スカルプクレンジング
スカルプクレンジングを週に1〜2回取り入れることで、毛穴の汚れや余分な皮脂をしっかりと取り除き、頭皮の健康を維持します。
スカルプクレンジングを週に1〜2回取り入れることで、毛穴の汚れや余分な皮脂をしっかりと取り除き、頭皮の健康を維持します。
③軽いコンディショナーを使う
重めのコンディショナーは髪や頭皮にベタつきを与えることがあります。 軽い使用感のコンディショナーを選び、毛先中心に使用することでベタつきを防ぎます。
重めのコンディショナーは髪や頭皮にベタつきを与えることがあります。 軽い使用感のコンディショナーを選び、毛先中心に使用することでベタつきを防ぎます。
まとめ
髪を洗う主な目的は「清潔を保つこと」です。皮脂や汚れ、汗などが頭皮に蓄積すると、細菌や真菌の繁殖が起きてしまい、かゆみや炎症を引き起こす可能性があります。
洗髪の頻度は個人の体質や季節によって異なります。
夏は汗をかきやすく、頻繁な洗髪が必要ですが、冬は頭皮の乾燥を避けるために洗髪しすぎない方が適している場合もあります。
夏は汗をかきやすく、頻繁な洗髪が必要ですが、冬は頭皮の乾燥を避けるために洗髪しすぎない方が適している場合もあります。
洗髪頻度が適切でないと頭皮の乾燥や皮脂の過剰蓄積などにより、髪のダメージを引き起こす可能性もあります。
正しいシャンプー方法も重要で、予洗いや優しいマッサージ、十分なすすぎが健康な髪を保ちます。
自分に合った適切なシャンプーの頻度やヘアケア製品を選び、頭皮環境を整えましょう。
監修者:繁和泉
看護師、予防医学士として17年。その中で毛髪再生外来の診療に携わる。薄毛にともなう患者さんのお悩みに寄り添いながら、医学的なアプローチも含め「長い目で見た」毛髪のための日常生活やケアについての指導を個別性に合わせて提供。
同時に、情報化社会の中でWEBコンテンツで「正しい情報をわかりやすく」発信することに精を出す。