いつものように鏡を見たら、頭部の一部の髪が抜けている…。そんな突然訪れる円形脱毛症の症状は決して珍しいものではなく、どんな人にも起こる可能性があります。
一度抜けてしまった髪の毛は次に髪が生えてくるのを待つしかなく、円形脱毛症は1日、2日で治る症状ではないため、治療の間どのように頭部を隠したら良いのか悩んでいる方も多いでしょう。
そこで今回は、円形脱毛症の隠し方とその方法についてご紹介します。
円形脱毛症とは?
円形脱毛症とは、
突然髪の毛が円形や楕円形の形に脱毛してしまう症状です。通常は、10円玉程の大きさに脱毛しますが、症状によっては頭部全体や眉毛、体毛などが抜けることもあります。
原因としては、
精神的なストレスや遺伝的なもの、自己免疫疾患などが考えられていますが、いまだ明確な原因は特定されていません。症状が軽度の場合は自然治癒することが多いですが、重度の場合は長期の治療を受ける必要があります。
【円形脱毛症の種類】
単発型
円形脱毛症の中で最も多いタイプの症状です。
頭髪に円形の脱毛が単発で発生し、その大きさは直径約2~3cmのものが主です。頭髪だけではなく、まゆ毛や体毛などにも発生する場合があり、軽度であれば1年ほどで自然治癒するのが一般的です。
多発型
頭部に脱毛が2カ所以上発生するタイプです。自然治癒することは少なく、治療に半年~2年程かかることがあります。また、脱毛部分が結合し、拡大するケースもあります。
蛇行型
後頭部から側頭部の生え際に沿って、蛇のように脱毛が広がる症状。完治するのに比較的時間がかかり、数年かかることもあるタイプの脱毛症です。
全頭型
頭部全体に脱毛が広がり、頭髪が完全に抜け落ちてしまう種類の脱毛症です。非常に治りにくいと言われ、こちらの治療も長期にわたる場合が多いです。
汎発(ばんぱつ)型
頭髪だけでなく、眉毛、まつ毛、体毛など全身の毛が抜け落ちてしまうタイプです。円形脱毛症の中でも重度の症状で、全頭型と同じく長期の治療が必要になります。
円形脱毛症のさまざまな隠し方
近年では円形脱毛症を隠す方法として、さまざまな方法があります。
脱毛部分が10円玉や500円玉硬貨程度で比較的小さく円形脱毛症の中でも比較的軽度な単発型の場合、自分の髪を生かしながら脱毛部分を自然に隠すことができる薄毛カバー
専用のパウダーやスプレーで隠す方法があります。毎日自分で付けることができるので比較的簡単な方法で、頭頂部や側頭部、後頭部に向いています。
また、髪の長さに余裕のある場合は理容室・
美容室で脱毛部分を隠すヘアスタイルを提案してもらう方法もおすすめです。
脱毛部分が、前髪など毛の流れやシルエットをつくりながらカバーする必要がある場合は、
ヘアコンタクトという方法があります。こちらは脱毛した部分に人工の毛髪を貼りつける方法で、髪色、毛量、頭の形などに合わせたものを装着することができます。頭皮に専用の接着剤で固定するため、数週間間隔でメンテナンスが必要になってきます。
症状が重く、全頭型や汎発型の脱毛症で脱毛の範囲が非常に広い場合は
ウィッグがおすすめです。種類も豊富な上に手軽に購入することが可能で、脱毛の範囲が広くてもしっかりと隠すことができ、頭部全体をカバーできます。
円形脱毛症を隠す際に注意すること
円形脱毛症を隠す方法についていくつかご紹介しましたが、使用の際にはいくつかの注意が必要です。
まずスプレーやパウダータイプのものは基本的にシャンプーで落ちるため、日々の手入れしやすい反面、
水や雨にぬれたときにはこするなどの強い力を加えないように注意しましょう。たくさん汗をかいたり、雨でぬれたりした場合はタオルでやさしく水気を吸い取るようにし、必ず使用方法を確認してから使いましょう。
またウィッグは、ずっと装着していることで頭皮が蒸れてしまうこともあります。脱毛を進行させる原因にもなりかねないため、
ウィッグは常に清潔にしておくことが大切です。
このように使用の際には使い方をしっかりと確認するように心掛けましょう。
おわりに
円形脱毛症は現代病のため、誰にでも起こりうる疾患です。しかし近年では、脱毛部分を隠す方法がたくさんあります。パウターと呼ばれている
粉(繊維)状のタイプやヘアコンタクト、ウィッグなどの方法など、自身の脱毛状態に合わせて使用しやすくケアしやすいものを選びましょう。