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年齢を重ねるにつれて増えていく白髪。
鏡を見るたびに「これ以上白髪が増えないでほしい」と思うことはありませんか?
近年注目を集めているのが、植物由来のフラボノイド成分「ルテオリン」です。(2025年3月現在)
ルテオリンはセロリやブロッコリーなどに含まれ、抗酸化作用や抗炎症作用を持つことで知られています。
さらに、名古屋大学の研究によってルテオリンには白髪の進行を遅らせる可能性があることが明らかになりました。
この記事ではルテオリンの白髪予防効果やそのメカニズム、効果的な活用方法について詳しく解説します。
ルテオリンとは?

ルテオリンは、植物に含まれるフラボノイドの一種。強力な抗酸化作用や抗炎症作用を持つことで知られています。
フラボノイドとは、植物が紫外線や外的ストレスから自身を守るために生成する成分であり 、私たちの体においてもさまざまな健康効果をもたらすと考えられています。
ルテオリンは細胞の酸化ストレスを軽減し、炎症を抑える作用 があることが研究で示されていて、尿酸値の改善を期待するためにすでに実用化されています。
尿酸値の改善を期待する健康につながる作用としては、血中のコレステロールの調整や脂質問題の改善にも良い影響を与えると考えられているのです。
髪の健康への影響を考えるなら、抹消血液循環への良い影響も期待できそうです。
近年、名古屋大学の研究により髪の白髪に関連する結果が出されました。
ルテオリンは、頭皮環境を整えメラノサイト(髪の色素を作る細胞)の機能を保つ ことにより、白髪の発生を遅らせる可能性があることを、マウス実験にて明らかにしたのです。
ルテオリンの研究は現在も進行中であり、白髪予防や育毛効果についてもさらなる科学的な検証が期待されています。(2025年3月現在)
ルテオリンが豊富に含まれる食品
ルテオリンは自然界のさまざまな植物に含まれており、食事を通じて摂取することが可能です。
特に以下の食品に多く含まれています。
●セロリ
●ピーマン
●パセリ
●カモミール
●ブロッコリー
●ピーマン
●パセリ
●カモミール
●ブロッコリー
ルテリオンが含まれている食材は、意外にも身近にあるものばかり。
高級食材や入手しにくい食材ではないため、これらの食品を日常の食事に取り入れることができそうです。
また、ルテオリンは熱に比較的強い性質を持つため、調理によって失われにくいのも特徴です。
特に、生のまま摂取できる食品を積極的に取り入れることで、より効果的にルテオリンを体内に取り込むことができるでしょう。
白髪が発生するメカニズム

白髪は年齢とともに誰にでも訪れる自然な現象ですが、白髪の発生メカニズムにはさまざまな要因が関与しています。
白髪の直接的な原因は髪の色を決めるメラニンの生成が低下することです。
ここでは、白髪が生じるメカニズムについて詳しく解説します。
メラノサイトの機能低下
髪の色を決めるメラニンは、毛根に存在するメラノサイトと呼ばれる細胞によって生成されます。
しかし、このメラノサイトの働きは加齢や酸化ストレスによって徐々に低下し、メラニンの生産量が減少することで髪が着色されなくなり白くなります。
加齢とともに活動しているメラノサイトの数が減少し、活動が鈍くなることでメラニンの生成が間に合わなくなり、結果として白髪が増えていきます。
また、メラノサイトの機能低下は紫外線や生活習慣の乱れ、ストレスによっても加速すると考えられています。
さまざまな要因がメラノサイトのDNAを損傷させ、機能を低下させるためです。
酸化ストレスと白髪の関係
私たちの体内では、活性酸素と呼ばれる物質が日々発生しています。
活性酸素は、細胞の代謝過程で自然に生じるものですが、過剰に蓄積すると細胞にダメージを与え、老化を促進します。
メラノサイトも同様に、活性酸素の影響を受けると活動が弱くなったり、機能を停止したりします。
酸化ストレスを高める主な要因として、以下のようなものが挙げられます。
●紫外線によるダメージ
●加工食品や脂質の多い食事
●睡眠不足や慢性的なストレス
●喫煙やアルコールの過剰摂取
●加工食品や脂質の多い食事
●睡眠不足や慢性的なストレス
●喫煙やアルコールの過剰摂取
遺伝や生活習慣の影響
白髪の発生には遺伝的要因が関与している可能性も示唆されています。
親や祖父母が若い頃から白髪になりやすい体質であった場合、その遺伝を受け継ぐ可能性もあるのです。
しかし遺伝だけでなく、生活習慣も白髪の発生に大きな影響を与えることが分かっています。
例えば、バランスの取れた食事や十分な睡眠、ストレス管理を行うことで、白髪の発生を遅らせることができる可能性が期待できます。
ルテオリンが白髪予防に役立つ理由

ルテオリンは植物由来のフラボノイドの一種であり、抗酸化作用や抗炎症作用を持つことが知られています。
これまで、スキンケアや健康維持を目的としたサプリメントや化粧品の成分として広く利用されてきましたが、最近の研究により、白髪の進行を抑制する効果が科学的に確認されました。(2025年3月現在)
名古屋大学の研究チームは、ルテオリンが毛髪の成長を支える細胞の老化を防ぎ、メラニン色素の産生をサポートすることを明らかにしました。
結果として、白髪予防への可能性を示すことができたのです。
この研究では、ルテオリンを塗布または経口投与することで、白髪の進行が有意に抑えられたことが報告されています。
ここでは、ルテオリンが白髪予防に役立つ仕組みを詳しく解説します。
ルテオリンの抗酸化作用
白髪の主な原因の一つは酸化ストレスです。
体内で発生する活性酸素が過剰になると、細胞の老化が進み、メラニン色素を生成するメラノサイトの機能が低下します。
ルテオリンは強力な抗酸化作用を持つため、頭皮の細胞に蓄積する活性酸素を抑え、メラノサイトのダメージを軽減することができます。
研究ではルテオリンを摂取することで、メラニン色素の生成が維持されると提示されました。
ルテオリンの塗布・経口摂取による白髪抑制効果
名古屋大学の研究ではルテオリンを用いた白髪抑制の効果は、外用(塗布)と経口投与の両方で確認されました。
【塗布による効果】
●研究チームは加齢に伴い白髪が進行するモデルマウスを使用し、ルテオリンを16週間にわたり皮膚に塗布。
●その結果、ルテオリンを塗布したマウスでは白髪の割合が2割程度のまま維持されたのに対し、無処置のマウスは8割近く白髪になった。
●研究チームは加齢に伴い白髪が進行するモデルマウスを使用し、ルテオリンを16週間にわたり皮膚に塗布。
●その結果、ルテオリンを塗布したマウスでは白髪の割合が2割程度のまま維持されたのに対し、無処置のマウスは8割近く白髪になった。
【経口摂取による効果】
●ルテオリンをサプリメントの形で摂取した場合も、白髪の進行が抑えられる結果が得られた。
●これにより、ルテオリンは食事やサプリメントで取り入れることでも、白髪予防に効果を発揮する可能性が示唆された。
●ルテオリンをサプリメントの形で摂取した場合も、白髪の進行が抑えられる結果が得られた。
●これにより、ルテオリンは食事やサプリメントで取り入れることでも、白髪予防に効果を発揮する可能性が示唆された。
ルテオリンを活用した白髪予防の方法

ルテオリンは、抗酸化作用や抗炎症作用を持つことで白髪の予防に役立つと考えられています。
食材にルテオリンが含まれているものも数多くありますが、効果的にルテオリンを取り入れるためには食品からの摂取だけでなく、サプリメントなどの活用も有用です。
ここでは、白髪予防のためにルテオリンを活用する具体的な方法について解説します。
ルテオリンを含む食品を摂取する
ルテオリンは自然界のさまざまな食品に含まれており、食事に取り入れることで白髪予防のサポートが期待できます。
また、抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンEを含む食材と組み合わせることで、より効果的に活用できます。
【ルテオリンを多く含む食品と取り入れ方】
●セロリ:爽やかな風味が特徴で、サラダやスープに取り入れやすい
●ピーマン:ビタミンCも豊富で、抗酸化作用を高める効果が期待できる
●パセリ:料理のトッピングに使うだけで、手軽に摂取可能
●カモミール:お茶として飲むことで、リラックスしながら摂取できる
●セロリ:爽やかな風味が特徴で、サラダやスープに取り入れやすい
●ピーマン:ビタミンCも豊富で、抗酸化作用を高める効果が期待できる
●パセリ:料理のトッピングに使うだけで、手軽に摂取可能
●カモミール:お茶として飲むことで、リラックスしながら摂取できる
ルテオリン配合のサプリメントの活用
ルテオリンを効果的に摂取する方法として、サプリメントの活用も選択肢の一つです。
食品から十分な量を摂取するのが難しい場合や、毎日継続して摂取したい場合にはサプリメントが便利です。
【ルテオリン配合のサプリメントを選ぶポイント】
●純度の高いルテオリンが含まれているか:有効成分の含有量が明記されているものを選ぶ。
●抗酸化成分が配合されているか:ビタミンC、ビタミンE、亜鉛などと組み合わせることで白髪予防効果が向上。
●無添加・ナチュラルな成分か:人工添加物が少ないものを選ぶことで安心して摂取できる。
●純度の高いルテオリンが含まれているか:有効成分の含有量が明記されているものを選ぶ。
●抗酸化成分が配合されているか:ビタミンC、ビタミンE、亜鉛などと組み合わせることで白髪予防効果が向上。
●無添加・ナチュラルな成分か:人工添加物が少ないものを選ぶことで安心して摂取できる。
ルテオリンのサプリメントの1日摂取量は「10mg」程度
一般的なサプリメントでは、1日10mg程度 のルテオリンを摂取するのが目安とされています。
ただし、過剰摂取は避け、メーカーの推奨量を守ることが重要です。
まとめ

ルテオリンは、植物由来の自然成分であり、抗酸化作用や抗炎症作用を活かして白髪の進行を抑制する可能性が研究によって示されました。
名古屋大学の実験で明らかになったように、ルテオリンは塗布でも経口摂取でも白髪の増加を抑えられる効果が期待できます。
日々の食事にセロリやピーマン、パセリなどのルテオリンを含む食品を取り入れるほか、サプリメントで効率的に補うのも良い方法です。
白髪に悩んでいる方は、ルテオリンを取り入れた白髪ケアを始めてみてはいかがでしょうか?
監修者:繁和泉
看護師、予防医学士として17年。その中で毛髪再生外来の診療に携わる。薄毛にともなう患者さんのお悩みに寄り添いながら、医学的なアプローチも含め「長い目で見た」毛髪のための日常生活やケアについての指導を個別性に合わせて提供。
同時に、情報化社会の中でWEBコンテンツで「正しい情報をわかりやすく」発信することに精を出す。