ヘマチンってなに?毛髪に効果がある成分が入ってる?

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パーマやブリーチ、ヘアカラー。髪のオシャレを楽しんでいる方は、同時に髪のパサつきやゴワつきに悩まれている方がほとんどではないでしょうか。
髪はパーマ・カラーなどのダメージ以外にも、紫外線、ブラッシングの摩擦やドライヤーの熱など、毎日のように外側からの刺激を受けています。 それらのダメージが蓄積すると、髪はますますパサパサ、ゴワゴワに…。
さらにそれ以外にも、日常的なストレスやエイジングによって、抜け毛や白髪、髪自体のハリ・コシの低下の心配にも晒されています。
それら多くの髪の悩みを解決するひとつの方法として、今”ヘマチン”という成分が注目されています。 ヘマチンは髪の傷みに作用するだけでなく、ハリやコシ、艶や白髪などにも効果があると言われています。
この記事ではヘマチンの効能や使い方、従来のトリートメント剤との違いを紹介します。

ヘマチンとは?

ヘマチンとは動物の血液中にあるヘモグロビンという成分を「ヘマチン」と「グロビン」という成分に分解して生成されたものです。
では、それがなぜ美髪成分となるのでしょうか。
そもそもヘマチンとグロビンは元がひとつの成分であったため、それらは分離されると不安定な状態になり、別の成分と結合して再び安定しようとします。 この不安定な状態を利用し、ヘマチンと髪の主成分であるケラチンを結合させ、その結果、髪を修復させることができるのです。
元々ヘマチンと結合していたグロビンは、髪の主成分ケラチンと非常によく似た構造をしているため、ヘマチンはケラチンと結合しやすいという特徴があります。

シリコントリートメントとの違いは?

ヘアケアとしてよく利用されているトリートメント剤も、髪の肌触りをよくしたりツヤを出したりする効果があります。
では、それらトリートメント剤とヘマチンの違いは何なのでしょうか。
従来使用されてきたトリートメント剤はシリコンを使用したものが一般的でした。 シリコントリートメントは開いてしまったキューティクルを被覆することによって指通りを良くしたり、髪のボリュームを出したりする効果があります。
しかし、一方ではパーマのかかりが悪くなったり、カラー剤の定着が悪くなったりするというデメリットもあります。
その点、ヘマチンを用いたトリートメント剤では、キューティクルそのものを修復する作用があるため、パーマのかかりやカラー剤の定着の邪魔をすることがないのです。

ヘマチンの効能

新しく注目されている美髪成分ヘマチンは、シリコントリートメントのように「表面を覆う」のではなく「髪の成分と結合する」分子的な結合であるため、流れ落ちてしまう心配もなく、効能はシリコントリートメント以上に多くあります。
実際にどのような効能があるのか、ヘマチンが持つ7つの効果を具体的に見ていきましょう。

傷んだ髪への補修効果

健康な髪の表面はうろこ状のキューティクルが閉じていて、滑らかな肌触りをしています。 ところが、傷んだ髪ではキューティクルが開いた状態になっており、ごわごわとした肌触りで髪内部の栄養や水分も流れ出やすい状態になっています。
ヘマチンはケラチンと結合してキューティクルを補修、閉じた状態に戻し、栄養や水分を閉じ込める働きを復活させます。

抗酸化力

ヘマチンの元となる血液成分ヘモグロビンは赤血球の中にあり、酸素と結合して身体に酸素を回す役割をしています。
その酸素と結合をする性質を担っているのがヘモグロビンの中の成分ヘマチンで、この性質には髪の老化や抜け毛の原因となる活性酸素を取り込み、除去してくれる働きがあります。
これは髪のエイジングケアを気にされている方にも嬉しい効果と言えるでしょう。

アルカリ除去効果

パーマ剤やカラー剤を利用すると、どうしても薬品のアルカリ成分が髪や頭皮に残ってしまいます。
アルカリ成分が残ってしまうとパーマやカラーの持ちが悪くなるだけでなく、毛髪や頭皮そのものへのダメージにも繋がります。
ヘマチンにはそのアルカリ成分を除去してくれる効果があります。 ヘアサロン後の髪の傷みにお悩みの方におすすめしたい効果です。

育毛効果

元々育毛成分として研究されていたヘマチンは、抜け毛の原因となる男性ホルモンを抑制する効果があり、育毛効果が期待できます。
髪のツヤや肌触りといった髪質の悩みだけでなく、抜け毛でお悩みの方にも期待できる効果もあるのでジェンダーレスにおすすめできる成分です。

皮膚コラーゲン生産促進活性効果

コラーゲンは皮膚や血管、軟骨などを作るタンパク質で、人体が持つタンパク質の約30%を占めていると言われています。
このコラーゲンの生産を促進活性させる効果がヘマチンに含まれているため、頭皮の健康やアンチエイジングの効果が期待できます。

白髪防止・改善効果

元々無色の毛髪は、メラニンを取り込むことにより黒く着色します。
ヘマチンはこのメラニンを作る働きをするメラノサイトを刺激する効果があり、そのことによって白髪を防止し、改善する効果が期待できます。 白髪の防止や改善をしたいという方におすすめの効果です。

ヘマチンのデメリット

髪に関する幅広い効果・メリットがあるヘマチンですが、その反面デメリットも多くあるのではと心配する方も多いのではないでしょうか。
実はヘマチンのデメリットはほとんどなく、強いてあげるとすればそれは価格がやや高いということです。 ヘマチンは主に飼育牛や豚などの新鮮な血液から生成されている希少な成分で、生成自体にも手間がかかっているため、どうしても原価が高くなってしまうのです。
一方で髪や頭皮に対するデメリットはなく、安心して使用することができます。

ヘマチンの使い方

これまで見てきたようにデメリットがほとんどなく、美髪効果が高いヘマチン。
是非ともヘアケアに取り入れたいと思われた方も多いのではないでしょうか。
ここでは髪の健康の為にできるヘマチンの取り入れ方を2点紹介します。

処理剤として使う

先ずはヘアサロンなどでパーマやカラーをする際に処理剤として使ってもらうことが出来ます。
ヘマチンを利用しているサロンを検索して施術してもらうと良いでしょう。 髪のプロにケアをしてもらうため効果もより高いものになるでしょう。

ヘマチン配合のシャンプーを使う

もっと気軽にヘマチンを取り入れたいという方にはヘマチン配合のシャンプーがおすすめです。 ヘマチンには特有の匂いがありますが、シャンプーに配合されているものであれば、ご自身で好みの香りを選ぶことも可能です。
毎日のケアに取り入れることで、気軽に髪の健康を維持することができます。

【まとめ】美しい髪の強い味方、ヘマチン

今新しく注目されている美髪成分、ヘマチン。
従来の被覆型のトリートメントとは違い、髪の主成分ケラチンと結合することにより髪を直接修復し、効果が流れ落ちる心配もありません。 また、これまで見てきたように髪の傷みや肌触りに限らず、ハリやコシ、髪の健康そのものを維持する効果もたくさんあることが分かりました。
さらに、育毛効果や白髪予防など、ジェンダーレスな効果も期待でき、男性女性に関わらず取り入れたい美髪成分となっています。
デメリットとしてはヘマチンが希少な成分であることからコストがかかることが挙げられますが、髪や頭皮へのダメージといったデメリットはなく、安全に使用することができそうです。
ヘアサロンでの施術もおすすめですが、先ずは毎日できるケアとしてヘマチン入りのシャンプーを使用してみてはいかがでしょうか。 気軽なケアで美しく健康的な髪を手に入れましょう。