知っておこう!髪の毛に関する病気と原因

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みなさんは髪の毛や頭皮に関する病気にはどのようなものがあるのか知っていますか?
「自分に似合う髪型」を追い求めたり、「髪の毛に関する悩み」はあったりして、髪の毛や頭皮にある程度の関心があるという人は多いでしょう。
しかし「病気」となると、髪の毛や頭皮とはなかなか結びつきにくく、自分には関係のない話と思っている人も少なくないのではないでしょうか。
しかし脅すわけではありませんが、髪の毛に関する病気は私たちの身近にあって、誰がいつそれらにかかってもまるで不思議ではないのです。
今回は髪の毛に関する病気とその原因についてご紹介していきます。

シラミ症

「シラミ」と聞くと、残念ながら日本では「不潔」というイメージが先行してしまうため、症状が出てもほかの人にはあまり知られたくないと感じる人が多いようです。
しかしながらまったく恥ずかしいことはありません。今なお誰にとっても身近な存在なのです。
シラミ目の昆虫のうち、私たち人間の頭部に寄生するシラミは「アタマジラミ」という種です。
このアタマジラミに寄生されたときに起こる顕著な症状は、頭のかゆみです。なぜかというと、アタマジラミは私たちの頭髪に寄生したあと頭皮から血を吸うためにかゆくなるのです。
アタマジラミの寿命はわずか一か月ほどですが、一日に数個の卵を産んで繁殖するため、何かしらの対処をしないとかゆみは増していきます。
また他の人へとうつることがシラミ症の厄介なところです。
そして重要な点として、アタマジラミの主なターゲットは子供であるということ。
大人よりも体温が高く、新陳代謝も活発なため、子供の頭部はアタマジラミが寄生したくなる環境が整っているのです。
とりわけ長髪の子供は格好の餌食となりやすいようです。
基本的な予防策としては、頭部はもちろん枕カバーやシーツ類を常に清潔に保っておくことです。
また、アタマジラミは注視すれば肉眼で確認できるので、子供が頭のかゆみを感じていたら親が見てあげることで早期発見することができるでしょう。
それでもシラミ症にかかってしまった場合は、専用のシャンプーなども市販されてはいますが、皮膚科を受診することがもっとも有効です。

AGA

AGAは「Androgenetic Alopecia」の略称で、「男性型脱毛症」を意味します。
成人男性の多くにAGAの症状が確認されていて、20歳~69歳ではおおよそ3人に1人がAGAだといわれています。
AGAの症状としては、おでこの生え際、あるいは頭頂部の髪の毛が抜けて薄毛が進行することです。
おでこと頭頂部の両方から同時に進行することもあります。
ではその原因は何かというと、DHT(ジヒドロテストステロン)という物質です。
このDHTによって男性のヘアサイクルが乱れ、髪の毛が成長しきる前に抜け落ちてしまうのです。
とはいえAGAは基本的にはゆっくりと進行するので、食生活の改善や育毛剤の使用などによって進行を遅らせるためのさまざまな対策を取ることが可能です。
また仮に薄毛が目立ってきても、増毛しているように見せることのできる素晴らしい技術などもあるので、AGAだからといってけっして悲観する必要はありません。
なお、AGAは男性に特有の症状ですが、「FAGA」という「女性の男性型脱毛症」も存在します。
これは加齢などによって女性ホルモンが減少することで、男性ホルモンが相対的に優位となって起こる症状だと考えられています。とはいえAGAの進行とは異なり、頭髪全体が薄くなる傾向が強いようです。

最後に

今回ご紹介したのはほんの一部に過ぎません。
髪の毛に関する病気は、ストレス性の脱毛症や頭皮の炎症などほかにもたくさん存在します。
そこで重要となるのは、まずは正しい知識を身に付けること。
そしてストレスやリスクをなるべく回避しながら、健康的な生活習慣を送ることだといえるでしょう。