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サッカー観戦が国民的イベントと化したのは、2002年の日韓ワールドカップあたりからでしょうか。この頃から、ふだんJリーグや海外のクラブリーグを見ていない人も、「代表戦だけは見る!」「みんなで応援したい!」という人が増えてきたように思います。今現在もなお、日本代表戦の人気は健在ですよね。
ただサッカー観戦が国民的なイベントになったのは、サッカーというスポーツの純粋な面白さはもちろんのこと、もう一つ大きな理由があるといっていいでしょう。それが、サッカー選手のカッコよさです。サッカー選手はイケメンで、しかもファッショナブルな人が多い。とにかくカッコいい選手が多いので、女性たちのハートを鷲掴みにしてしまったのです。
さて、そんなカッコいいサッカー選手たちを見ていると、彼らの頭に巻いている細いヒモのようなアレに目がいくのではないでしょうか?
ほかのスポーツでアレを付けている選手はあまりいないのに、なぜサッカー選手たちはこぞってアレを付けるのでしょう。そこには何か特別な効果があるのかもしれません。
そもそもアレは何?
サッカー選手が頭に付けている細いアレは、ヘッドゴムやヘッドバンドと呼ばれています。つまり、一般的なヘアバンドの細長い仕様で、髪の毛が乱れないようにまとめるのが主な役割です。 このヘッドゴム・ヘッドバンド(以下ヘッドゴム)を装着している印象の強い選手といえば、遠藤保仁選手や宇佐美貴史選手、あるいは元日本代表の宮本恒靖選手あたりでしょう。みんな髪の毛は長めです。 たとえば宮本恒靖選手の場合、あのヘッドゴムは市販している普通のヘアゴムだったようです。今でこそスポーツメーカーが専用のヘッドゴムを売り出していますが、当時はまだ需要が少なかったようです。今ではなでしこジャパンの女性選手たちも当然のようにヘッドゴムを付けていますので、21世紀に入ってから爆発的に認知・普及されたといっていいでしょう。 素材は、ゴム製のものからナイロン製やシリコン製のものまで多様です。ヘッドゴムの効果
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ヘディングがしやすい
サッカーがほかのスポーツと大きく違う点は、文字通り頭をつかうことです。もしヘッドゴムがぶ厚かったり大きすぎたりしたらヘディングの感覚も変わってしまうので、細長いヘッドゴムはサッカーをするうえでたいへん理にかなっています。汗止めの効果
ヘッドゴムは頭部からしたたり落ちてくる汗をせき止めてくれる効果もあります。汗が目に入ると、視界が悪くなってプレーに支障をきたします。また不快感も強まるでしょう。ヘッドゴム一本で、汗が目に入るのをある程度抑制できるのは選手にとって大きなメリットです。ファッショナブル
絶対に負けられない試合をしているスポーツ選手であっても、全世界に放映されるテレビの前でカッコよく(かわいく)見られたいと思うのは当然でしょう。とはいえヘッドゴムをしているとオシャレさが増して見えるのは不思議ですよね。精神的効果
集中力アップやゲン担ぎでヘッドゴムを付ける選手もいるようです。たとえば私たちもハチマキを巻くと気合いが入りますよね。このようにオンとオフを切り替えるスイッチのような役割も果たしているのがヘッドゴムなのです。最初につけ始めた選手は?
元アルゼンチン代表のクラウディオ・パウル・カニーヒアという選手が最初だといわれています。1990年に開催されたイタリアワールドカップでは、「神の子」マラドーナと2トップを組んだことでも知られる名ストライカーです。 今は亡き、元日本代表の松田直樹選手はカニーヒア選手が憧れだったといいます。松田選手といえば、それこそいつもピッチの上でヘッドゴムを装着していました。カニーヒア選手から松田選手を経て、今の日本サッカー界に定着したのがヘッドゴムなのです。まとめ
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